
〜 ロンドンのお茶屋さん事情 〜
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ティー・タイム

徐々に暖かくなってきた春先は
まだまだ急に寒さが戻る日もあります
今年は遅い日本の春に
ロンドンの方があったかいよ!という声も伺っていたのに
今月に入って“雪!!”
10数年前も4月に入ってからのイースター休暇に
南西部シドマスにいて朝から降り止まない雪を眺めながら
住み慣れたホームスティ先の暖かい部屋を後にした憶えもあります
元々緯度の高さは私達の国よりも高い英国では
1日に“四季”があり、
お天気は決して1つないしは2つでは
収まりきらない予報がされます
旅先で急にお天気が変わってしまったら、
もう外歩きは諦めて
ゆっくり“お茶”の時間を楽しみましょう![]()
以前は濡れながらでもロンドンの街中を移動し、
ここも見たい!あそこも行きたい!と走り回ったものですが・・・
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英国のスィーツ事情も大きく変わり、
定番のスコーンのみならず
お茶のお供には美味しいお菓子が沢山あります![]()
そして、以前はカントリーサイドか、
ギャラリーのティー・ルームや
ロンドンの賑やかな中心地にある老舗のティー・ルーム以外にも
ほっこりと休める場所が増えました♪

ティー・ルームのケーキたち
ここから欲しいケーキを選びます どれもホールから切り分けてくれます
数年前からの食文化革命の如く
一気に盛り上がった英国食文化の成長には
このティー・ルームも軌道に乗り、
今まで英国誇るカントリー・サイドにしか見つけられなかった
居心地の良いお店がロンドンでも増えてきました![]()
しかし、やはり都会であるロンドンでは
時代のためか?私達が日本から見て“良いな〜”と思うのは
この国の歴史と共に時の流れを感じさせないゆったりとした空気が流れる
カントリー・サイドのティー・ルーム

ウェールズのカントリー・サイドのチィー・ルームにて
“ウェルシュ・ティー”
ここロンドンでは妙にスタイリッシュだったり・・・
お客様はお洒落な方々にお見受けするような方々だったり・・・
お茶請け(これは私だけ)のお菓子が非常にキラキラしすぎていたり・・
気軽にちょっと・・という訳にはいかず
気合を入れなければならなかったり・・・と・・・![]()
そうなると年齢層も幅広いであろうことから、
昔からある定番のイギリス菓子のある誰でも安心して足を休められる
いつもの・・ギャラリーやミュージアムのティー・ルームへと向いてしまいます・・・

ロンドン、テート・ギャラリーのティー・ルーム
仕切りがあってプライバシーがあるのは良いけど・・・
たまには良いのですが、
気取りすぎず、もう少しわくわくするような・・・かと言って
美味しい、見た目も愉しいお菓子のあるティー・ルーム
観光客で賑わうよりも
ロンドンっ子がガールズ・トークに花を咲かせるお店をご紹介いたします![]()
ちょっとそこまで行くには遠いかな〜と思っていたのですが、
行ってみたら、その道中もちょっと目新しい場所♪
わざわざちょっと足を延ばしてもお薦めします![]()
これからどんどん陽が長くなります
そんな時は是非小腹を満たすためにもティー・タイムはいかがでしょう!
ちょっと気持ち的にも小腹のためにも
この2店がお役にたてば嬉しいです![]()
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〜 街のティー・ルームのアフタヌーン・ティー 〜
:: オレンジ・ペコー ::
ORANGE PEKOE
以前から女性雑誌などで紹介されていたので
いつかは行ってみたい〜と思いながら
実は場所の特定ができず・・・
見送っていたティー・ルーム
それがこの“オレンジ・ペコー”でした

| 行き方 | : | @地下鉄ハマースミス駅からバス約10分〜15分 No.209又はNo.419のバスで『White Hart Lane』下車2分 A鉄道駅バーンズブリッジ駅下車徒歩10分〜15分 *こちらは行きにくいので余りお薦めできません |
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| 住所&TEL | : | 3 White Hart Lane (020) 8876 6070 |
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| OPEN TIME | : |
月〜金曜日 7:30-17:00 土・日曜日 9:00-17:00 |
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| その他 | : |
朝食 9:00−12:00 |
黒塗りの正面入り口と外観に
金色のお店の名前が映える
とても小さなお店で正しく正統な・・
英国のティー・ルームという感じがよく伝わってきます

オレンジペコーサイトより
しかし、サイトの案内を見ると
お茶のみならずコーヒーも販売
コーヒー豆もお茶同様に販売している、ということろが
ちょっぴり“やっぱり都内のロンドン”です
今回1月の旅に利用したフライトは羽田空港発
ブリティッシュ・エア・ウェイズの午前到着便
丁度時差ボケしないよう到着後早速ロンドン時間に合わせるために
ランチを兼ねて
このオレンジ・ペコーでアフタヌーン・ティーだーーーっっ!と
宿のご主人に確認して向かった場所は
ロンドンでも初めて足を踏み入れる地区
“Barnes”
行ってみれば以外に簡単!
地下鉄ゾーン2でピカデリー(Piccadilly)線、ディストリクト(District)線
またはハマースミス&シティ(Hammersmith&City)線、サークル(Circle)線が通る
ハマースミス(Hammersmith)駅からバスで15分弱
もしくはロンドンのその名の通り
富裕層が住む地区リッチモンド(Richmond)駅からの
バスで行くことができます
今回私はハマースミス駅からバスに乗りました

ハマースミス駅出口は幾つかあります
左は新しく出来たショッピングモールに直結している出入口、
右は古くからあるレンガ造りの出入口
先ずはバスターミナルへ向かいます
(幾つかある地下鉄出口付近にはバスターミナルの案内があります)

ハマースミス駅バスターミナル
このバスターミナルでバスNo.209又はNo.419を捜します
(この番号のバスは目的地へ向かいます)

No.209のバス乗り場(J )
丁度No.209のバスが見えたのでバスを追いかけたら
「J 」という乗り場に止まりました![]()
この駅はバス路線が非常に多く
番号のみならずアルファベットによるバス停があります
No.209のバスを御利用される場合は「J 」へ向かいましょう!
雨が降ったり、止んだりの初日からロンドンらしいお天気に恵まれて
大きなバスターミナルからゆっくりと大きな通りを渡り
バスはお買い物帰りのお客を乗せて進みます![]()
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バスはテームズ河を渡り、
瀟洒な住宅街を進みます
途中綺麗な池のほとりで止まりました

バーンズ池 バスの車窓から雨上がりの様子
「バーンズ池」というバス停で雨が止み、
とても綺麗な車窓を見せてくれました
実はこの時目指すオレンジペコーへは
どの停留場で降りるのか?がまったく解らず・・・![]()
(実は雑誌でこのお店紹介されていた時に
掲載されていたバス停の名前は
209、419のバスルート上にはなく・・![]()
似たような名のバス停は存在していましたが・・
少なくとも場所も若干違っていたし、
現在2012年4月現にはその名前通りのバス停は存在していませんでした・・![]()
)
ただ、住所も解っていたので
何とかなるだろう・・・と車窓からは目を離さず!と
思ったら、ふいに目に飛び込んできたのが、
黒地に金文字のお店の正面でした![]()

中央、2階部分が白く屋根がベージュ
中央の黒い外観が「ORANJI PEKOE」
思わずドライバーさんへ“降ります!”と呼びかけて
飛び降りたバス停は「White Hart Lane」
リクエストストップのバス停でした
(お客さんの希望により乗車、降車できるバス停)

「Request Stop」である赤いバス停
“White Hart Lane”
バスの窓から見たお店はちょっと後戻りした
交差点に陽を浴びてキラキラした店並みの中央に目指した
オレンジペコーがありました

ORANGE PEKOE
訪れたのは1月上旬
まだまだクリスマスの飾りで外から見ると
暖かそうな様子が感じられます
お天気が良ければ
英国の人たちが大好きな外でのお茶も楽しめるのかもしれません![]()
店内は入ってすぐはお茶とコーヒー、ケーキやお菓子の売場でした
その奥にテーブル席がうなぎの寝床のように
縦に両サイドにテーブル席で、
1番奥は大きなテーブルが一つ
又小さなスペース(実はトイレ前に小さな小部屋?)にも
大きなテーブルが2つあり、
ゆったりと落ち着くこともできます![]()

テーブル席 椅子の向こう左に折れると
トイレ前のスペース
そんな2人用の小さな木のテーブルに落ち着いて
オーダーしたのは
一人アフタヌーンティーです![]()

時差ぼけ&ランチを兼ねて・・・
お茶はメニューから好きなもの、
スコーンはプレーンとフルーツ入りが選べ、
ケーキは店内のホールケーキから選んできます
その日はまだクリスマスのケーキがあったので
シュトーレンを選びました
(その他にはレモンケーキ、キャロット・ケーキ、アップルパイ、チョコケーキなど
重たそうなものが・・・)

さて、待っている間に店内を見渡すと、

壁に掛けられたアンティーク・カップ
よく周りを見渡すと所々にアンティーク・カップ、プレートが飾られている・・
そして、うなぎの寝床のようなこの場所は天窓が・・・

雨が降ったり、止んだりしていた外の風景
明かり取りもあって、とても綺麗
そうしている内に先ずは選んだお茶が来ました![]()

ティーセットはオーソドックスな白いボーンチャイナでしたが、
ケーキ皿としてティーセットの下のプレートは
アメリカの70〜80年代に流行ったレノックスのプレート
そして、お待ちかねのケーキスタンドが来ると
思わず目が大きくなります!

先ずは1段目
ブラウンブレッドには卵、マヨネーズ&きゅうり、
ハム、チーズ、ホワイトブレッドもハムサンド
2段目は手前側には先ほど選んだシュトーレン、いちご、奥はイチゴジャム、
1番上の段には大好きなクロッテド(デヴォンシャー)・クリーに
選んだドライフルーツ入りのスコーン、大きなぶどう

このスタンド&お茶で£16.50也
では、先ずはランチ兼ねてなので
1段目の食事にもなるサンドイッチからいただきます!

パンはしっとり、中身の卵は塩気もちゃんと効いていて
ボリュームもあります!
そして、2段目のシュトーレン、三段目のスコーン

シュトーレンはぶどうがぎっしり、で思ったよりも甘くはなかったのですが、
こちらも予想以上にずっしり!
結構重たかった・・・![]()
スコーンはやっぱり美味しい!
ロンドンにて今年初のスコーンはクロッテドクリーム&ストロベリージャム![]()
この組み合わせは絶妙に美味しいです![]()
お茶もたっぷり、サンドイッチを最初にいただいてしまったので・・・
ケーキとスコーンがおなかに入らなくなってしまいました・・・![]()
こちらから御願いする前に
しっかりと気づいてくれたスタッフが
“ケーキ包みましょうか?”と声を掛けてくれました![]()

そんなスタッフさんの気遣いが嬉しい!
残念ながら店内の撮影はご遠慮ください、ということなので
トイレもアンティークを使っていたので
こちらだけ・・秘密で写してきちゃいました

木のぬくもりとオーガニックハンドソープ&ハンドクリーム!
そして、手触りの良いタオル![]()
居心地の良さはこんなところにも表れているんだな〜
このお店は店内には見つけられなかったけれど
やっぱりティー・ギルドでも認められたティー・ルーム

こちらで選んだお茶は大好きなダージリンのセカンド・フラッシュは
しっかりとしたシャンパンのようなきりっとした香りと切れは
本当に美味しかった!
また、驚いたことにテーブルの上のメニューから
ここでは貴重なトレゴスナンのお茶がいただける!!
あのフォートナム&メイソンでも中々置いておくことができない、
たった一つの国産茶葉のトレゴスナンのお茶・・・
それがこの小さなチィー・ルームでいただけるとはっっっ!!
驚きです!!!

特別メニューなのか?どうか?は解らないかったけれど、
次回、是非このメニューがあったら
絶対にいただこう!と
くちくなったおなかをたたいて誓ったのでした![]()

さて、ロンドンの中心地へ戻るため
バスを待っている間に雨も上がり・・・
ふと振り返るとテームズ河ではボートの練習でしょうか・・・?

その先に見えるBarnes Bridgeがとても綺麗でした

ロンドンの中心地からバスを使って、お茶する・・
居心地の良い空間と美味しいお茶&お菓子
こんな贅沢な時間は旅!ならでは、でしょう
観光のお客様、というより
ご近所の方々がゆったりとした時間を持ちたくて
足が向く、というティー・ルーム
これからの徐々に暖かくなるので
外のテラスも良いな〜、なんて思いながら
重たくなったおなかを抱えて・・・
またまたバスに揺れらて雑踏のロンドン中心地へ戻りました
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旅の中でのお茶って本当に贅沢だな〜と思います![]()
でも、普段バタバタしてできないことをするのも
“非日常的”なこと・・・旅ならでは・・・です
居心地の良い空間を見つけるのは
至難の業かもしれません
特に都会では。
どうぞ、ロンドンならでは!のティー・タイムを、どうぞ・・
