やさしい個人旅行講座



【 またまた紙幣、Change!】

〜 Hurry up!Exchange of an old £10 by Spring 2018!〜





久しぶりのこの新しいページを開いてみて、
時の速さと
大英帝国のお金事情に驚きました!

前回約8年前、
2010年に現在使用中の£20.00札が
新しいデザインになるため
以前の旅でまだ旧デザイン札をお持ちの方は
至急本国で使ってきてね!、
というページから10年もしない内に
このページを更新するとは思いませんでした






昨年からのコインに続き、
またまた紙幣のデザイン変更が旅行者を悩ませます・・・





国中のみならず、
世界中に散らばるお札をいとも簡単?に変える、という・・・




すでに昨年のうちに£2.00を除く全てをコインが
新デザインに変えたため、
現在2018年では旧デザインのコイン
(£1.00、P.50、P20、P10、P.5、P.1)は
小売店などでの支払いには応じてもらえません

また、銀行でもコインに関しては
現在交換は不可となっています

新デザインのコイン
左から£1.00、P50.00、P10.00、P.1.00



まあ、少なくともコインに関してのデザイン変更は
約40年振りになるというのですが・・・

また、紙幣で1番小さな£5,00札は
2016年9月に新しいデザイン札が発表になり、
2017年5月4日までは
通常に使用できましたが、
翌日5日からはもう使用できない、というスピード変更!
(但し、現在2018年でも紙幣交換は
ロンドンのイングランド銀行のみ新札への変更は可能です)


エリザベス2世
偉大な大英帝国の余裕?
女王様の国のお金には
この御顔は外せない


全てのお札には
世界で1番長い君主生活として君臨する
大英帝国のエリザベスU世女王の顔が印刷されています


おいくつくらいの御顔でしょうか・・?



世界中にそれこそ何億という貨幣が飛ぶ紙幣を
まったく違う材質、デザインに変える力は
それこそ正しく“大英帝国”の底力を見るような思いがいたします









:: 2018年における新しいお金について ::



すでに現在は交換不可となったイギリスのコインの一つで
最も使い勝手の多い£1.00コイン

この新しいデザインは
イギリス造幣局が一般公募6,500件集まったコンペで優勝した
15歳の少年デヴィッド・ピアース君のもの

翌々見るとお馴染みのエリザベス2世女王の御顔の裏には
4種類の植物が描かれています



丸い形から微妙な縁がある、
12角形に変わっています




左からイングランドの薔薇、次がウェールズのポロ葱、
次がスコットランドのアザミ、1番右がアイルランドのシャムロック(クローバー)

連合王国でもある4カ国のシンボルが
王冠の元に集まっている、
このデザインは正しく
ユナイテッド・キングダムの名に相応しい

今回6,500件の応募デザインの中で最も多かったモチーフが
何と!イングリッシュ・ブレックファーストを
イメージしたものだったそうです


イギリスが誇るものの一つ?
イングリッシュ・ブレックファースト
イギリス人は毎食これでも良いそうだ・・・



流石にどんなデザインが集まったのか?が
とても興味深いのですが・・

しかし、ピアーズ君のデザインは
4つの国を見事にまとめた、
誰にでも解りやすい
そして馴染みのあるものばかり

若い感性ならでは!のものだったのでしょう

そして、他のコインのデザインも同じく一般公募
ロンドン在住の若きデザイナーマシュー・デント氏のもの

1ポンド以下のコインは全部で6種類

女王様の御顔の裏面デザインは
全てを並べると国章になります


国章  新しいコイン
この国章も4つの国(連合王国)
イングランド、スコットランド、
アイルランド、ウェールズの紋章を組み合わせています



とても凝ったデザインで
実は1枚1枚見ていた時は
何故?切り替えのようなものがあるんだろう・・・と
ちょっと不思議に思ったものですが、
こうして6枚が集合したものを見ると
そのデザインが如何に高度なものであることが解ります



並べて見ると“がってん”!


造幣局はデザインをしたデントさんには
賞金£35,000(約700万円)を授与したそうです

日本と比べると、
一般公募から一国の貨幣デザインを、という発想と
15歳の少年とまだ26歳の新進気鋭の若きデザイナーの作品を選ぶあたり、
我国のオリンピック公式デザインの顛末と思い出すと
この辺が“大”の付く国との
太っ腹さが伺え知れるのは私だけでしょうか・・・?





さて、紙幣は・・・?というと、
ここ個人的には渡英の出来なかった2017年に
£.5.00札、£10.00札に変化ががありました


£.5.00札


2016年9月に新札導入
 

2017年5月5日から旧札使用不可

£10.00札


 

2017年9月に新札導入
 

2018年3月1日まで2日から旧札使用不可


£20.00札
 

: 

2020年までに新札導入予定
 

→まだ具体的な日にちは未定です
 
£50.00札 :  2011年に新しく導入 
→現在は変更になる予定はありません
 


旅行者にとっては
毎年訪れることができる国であれば、
ほぼその1年で使用不可になることはありません

ただし、1年半以上も経ってしまうと
前回の旅であまったお金を次回に、ということが
そう簡単にいかないタイミングもあります





ただし、旧札から新札への交換は
国際空港にある現金交換所などでも受けてもらえるかもしれませんが、
(現2018年5月の時点)
確実なのはロンドンのイングランド銀行です


イングランド銀行
正面入り口には警備員が立ち、
身分証明書(旅券コピー可)を提示し、
荷物検査を経て両替ができます



その名の通り、地下鉄線BANK駅下車
目の前に聳える建物がイングランド銀行

日本銀行と同じ、一般人が預金などの口座を持つことのない銀行ですが、
旧札を新札に換えてもらえる窓口は
入り口に最も近い部屋なので
入行の検査後は迷うことなく簡単に両替が可能です







新札は現在変更になる予定がない£50.00札以外は
全てポリマーが加わります


£5.00のすかし部分表 £5.00札すかし部分裏
新£5.00紙幣のすかし部分にはビックベンとホログラムが・・・

「ポリマー」とは合成樹皮で
いわゆるプラスチックです

今までの紙幣は紙で作られていましたが、
新札にはこのプリマーが使われるいるために
今までの紙幣とは大きく異なってきます


旧£10.00札と下新£10.00紙幣
青丸で囲った部分がすかしとホログラムが入っているそうです


ポリマー紙幣の大きな特徴
 @
 水に濡れても大丈夫(さすがに勇気がなくて試せませんが・・・・) 
 A
 紙幣が長持ちするので、紙よりも印刷する回数が減り、紙の節約になる
 
 B
 紙幣の寿命が紙紙幣よりも2.5倍くらい長い
 
C
 すかし部分にかなり凝った細工をしているので、偽札を作るのは難しくなった
 


実際にはこの新しいお札のすかし部分は
とても美しいビックベンなどがレインボーカラーできらきらしています


新£10.00札
新£10.00札にはウェストミンスター大聖堂
女王様の御顔はこころなしか、
御歳を召してきたようにも見えます



偽札作りには今まで以上に作りにくい部分にしたんだな、ということが
素人の目にも鮮やかに伺えます


今現在手元にある、新£10.00札も£5.00札も
このすかし部分がとても目立ちます




どうやら、偉大な大英帝国は
“偽札天国”でもあるようで
特に旧£1.00硬貨の丸い形は今までも作られやすく、
今回新しいコインは
そのため偽造不能とまで言われた12角形になりました

また、お札も印刷技術の発展に著しく力を入れていた
イギリスでは今までも結構偽札事件は
日本に比べると多いらしい・・・




そのため新札のすかしとホログラムのみならず、
素人の私達が見ても至るところに
様々な趣向を可能な限り凝縮させたお札であることが解ります


スコットランド紙幣
スコットランド紙幣も同じく新しく変わっています


同じ島の中でありながら、
再三独立か?と騒がせているスコットランドでは
イングランドとは違う独自のお金を発行していますが、
こちらのお札も新札に変わっていて、
同じくすかし部分とホログラムの技術に魅入ってしまいます・・


そして、紙幣に関して日本と大きく違うのは
表面は必ず女王の御顔
4種類ある紙幣は全て統一されています

裏面は日本と同じ偉人達の肖像画になり、
新・現札ともに
誰でもが知っている人達です

 新£5.00札   イギリスの元首相ウィンストン・チャーチル
 言わずと知れた第二次世界大戦時の
 名首相と言われた軍人からの政治家   
チャーチル 
 新£10.00札  近代イギリス長編小説第一人者
 ジェーン・オースティン 
 彼女の作品は未だ色あせるばかりか、
 何時の時代にも新しい共感を得る作品を
 残しています
 ジェーン・オースティン
 新£20.00札  ロマン主義(又は印象派)画家
 J.M.W.ターナー

 
※デザインは彼に決定しています
 ターナー無くしては英国絵画を語るなかれ
 彼の作品はどの時代にも英国の宝
 ターナー
 現£50.00  発明家ジェームズ・ワット&
 実業家マシュー・ボールトン
 発明家とその支持者
 このコンビが成り立たないと世に出る
 素晴らしい発明が発表されるまで
 多くの時間を要するもの 
 


次の2020年までに発行予定の新札£20.00の顔に
初めて画家ターナーがお目見えする
小説家、又は文学者としては
すでにシェイクスピアとディケンズがいました

軍人から政治家、でお札になった人は
今回新しく登場したチャーチルの前に
1971年から90年まで
同じく£5.00札紙幣に登場していたのは
初代ウェリントン公爵でもあるアーサー・ウェルズリー



“ワーテルローの戦い”で
ナポレオンを倒した軍人としても名高いArthur Wellesley卿
その後政界に進出 首相となった



同じような軍人でその後政界へも進出
チャーチル(Winston Churchill)も
今回同じ£5.00紙幣の顔になったことは
英国の中で紙幣の顔としては
文学、画家、発明家よりも・・・・というところなのでしょうか?




チャーチル像
パーラメント・スクエアに立つチャーチル像
国会議事堂とビックベンを眺めるようにして立つ


人様のお国のお金について言える立場ではないけれど・・

やはり、旅行者や世界中の箪笥預金者のためにも
余りの変化はして欲しくないな〜と思います

しかし、昔流通していたコインや紙幣は
何時かその価値が上がるかも!と願いながら
太っ腹な気持ちを持つことも大事かもしれません




いじこい私自身は前者の遠い未来よりも
今、この時!
待つことは苦手なので・・・








これからイギリスへご旅行される皆様へ

是非、新しいコインや紙幣を良くご覧くださいね!
くれぐれも両替の際には
旧札を掴まないよう願っています











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