Sportsの窓

EPISODE 7


〜 2007年度 六カ国対抗戦 〜

“ワールドカップ開催年”

【1】


六カ国対抗戦トロフィー

早いもので今年の六カ国対抗戦のシーズンがやってまいりました

2007年9月に開催される4年に1度のラグビーの祭典
第6回大会に向けて忙しい年明けです
(それは自身が是が非でも観戦に向かう為の算段や
各国代表の仕上がりなどなど・・・ラグビー界に於いても目が離せないのです)


そして、陸続きで同じ島の中ではありながらも
言語や貨幣の違い、別の議会までも持つ
それぞれのお国同士の対決は
1年に1度の民族対決を楽しみにする英国の人々の間では
また違った意味での祭典でもあります

この時ばかりは自身のアイデンティティーを最も意識する時
そんな意味合いも持つこの大会は冬のスポーツの1大イベントとも言えるでしょう


そして、各国が誇るそれぞれのスタジアムで行われる、ということも
観る人々の興奮もひとしおです



開催各国ご自慢のスタジアム

各国のご自慢のスタジアム

スタッド デ フランス(仏) フラミニオ(伊) マレーフィールド(蘇)
ミレニアム(ウ) クロークパーク(愛) トゥイッケナム(英)

さあ、今年も約6週間の間
北半球ラグビー最高峰の国、
チーム同士対決の幕が切って落とされました






嬉しくてついつい踊ってしまう私







【2007年 第1節・2節を終えて】



さて、先週2月11日までに今年の六カ国対抗戦の第1節・2節が終了しました

2勝がイングランド、おフランス、
1勝がスコットランド、アイルランド、
全敗はウェールズ、イタリア、という結果が出ています

しかし、下記の表のようにこれから各国様々に対戦が控えているために
今年も混戦模様が予測されるでしょう



ENGLAND FRANCE IRELAND SCOTLAND WALES ITALY 勝点
ENGLAND 3/11 2/24 3/17 4
FRANCE 3/11 3/17 2/24 4
IRELAND 2/24 3/10 3/17 2
SCOTLAND 3/17 3/10 2/24 2
WALES
3/17 2/24 3/10 0
ITALY 3/17 2/2 3/10 0
2月18日現在対戦表

まだ大会の半分も試合が進んでいるわけではありませんが
正直イングランドが上位に並んでいるのは
本当に久方ぶり
嬉しい一瞬でもあります


ジョニとチームメイトのマシュー・タイド

第1戦目お役目終了
ベンチに戻ったジョニとファルコンズチームメイトのマシュー・タイト
これまた嬉しいツーショットです
BBCニュースより






2000年からの勝敗結果を改めて振り返ってみると
2003年までこの六カ国間の勝敗順位は
上位3カ国は2001年を除いては
(この2001年という年は不思議と下位6位を除いては
ちょっと順位が面白く入れ替わっているのです)
おフランスイングランドアイルランドの3カ国で占められています

その内アイルランドは優勝こそ逃しているものの
昨年のトリプルクラウン
(イングランド・ウェールズ・スコットランド3カ国全てに勝利)を手にして
もう優勝までに手の先が触っているような気にすらさせてくれました

昨年のトリプルクラウン アイルランド
2006年3月19日 トゥイッケナムにて
執念のトライでもぎ取った アイルランドチーム
 BBCニュースより


しかし、常にこの3カ国が入れ替わっているここ数年の動きは
その奥にそれぞれのお国の事情、内情
(コーチの定着しない不安定さや続く主要選手の度重なる怪我などなど・・)など
勝率に大きな影響を与えていることに気がつきます

2004年以降はかろうじて3位に留まったイングランドでしたが
その年からジョニを欠いたイングランドのランキングは
徐々に下降線を辿り始めた記憶はまだ新しいもの・・

しかもこの時主将になっていたジョニが怪我のため
大会全てに出場できなくなり
チームのまとまりはどうなるのだろう・・と
そんな不吉な予感がその後のイングランドを象徴するような展開へ
長く暗いトンネルを幾度もはまるようにして
気がつけば、まったく足元が不安定な
心細いチームへと向かっていったように思います

しかし、その長い低迷に今期のイングランドが
代表を一旦は退いたロビンソンの復帰や
コーチや主将の入れ替わり、選手の見直しなど
新生として期待が大きくふくらみ始めました

もちろんおフランスやアイルランドも黙ってはいないでしょう・・・

この6年間を平均してみるとやはりおフランスは強い
そして、その後ろにほとんど吸い付くように張り付いているのが
アイルランド
今大会で全員のキャップが600を超える、という
このチームが昨年永遠のライバル・イングランドの本拠地において
執念でもぎ取ったトリプル・クラウンを忘れずに
“優勝”として今年は最後の階段を
昇ることが出来るのか・・・?

アイルランド ヘッド・コーチ オサリバン

アイルランド ヘッドコーチ オサリバンさん
6nations sait



または・・・すでに先週このアイルランドを最も効果的に叩き潰した
おフランスは今年も最後は笑うのか・・・?

おフランスのヘッドコーチ ラポルト
最強のヘッドコーチ
おフランスのラポルト氏
6Nation sait



ジョニとロビンソンを擁して生き返ったイングランド
意地とプライドを賭けて
再び上昇してくるのか・・・


イングランド ヘッドコーチ アシュトン
連敗続きのロビンソンからバトンタッチ
イングランドヘッド・コーチ アシュトン
さん
6Nation sait



はたまた“レッドドラゴン”の名に懸けて
手負いの龍がこれから巻き返しを図るのか・・・?

ウェールズのヘッドコーチ ガレス・ジェンキンス
2006年4月から2年契約で任命された
ウェールズのヘッドコーチ ガレス・ジェンキンズさん

6Nation sait



昨年はイングランド・おフランスと大金星を挙げた
静かなる北の王者
スコットランドが今年も台風の目になるか・・?

スコットランドチーム ヘッドコーチ へディン
2005年9月からスコットランドを率いる
スコットランドヘッドコーチ へディンさん



そして、年々まだ勝利数は少ないものの
見所を常に用意してくれる
力強い
イタリア軍団
今年はどんな結果を出してくれるか・・?


イタリアのヘッドコーチ ベルビジェ
おフランスから2006年5月から就任した
おフランス人のヘッドコーチ ベリビジェ氏




こうして各国のヘッドコーチを改めて並べてみると
数年間強いチームとしての
アイルランドとおフランスの両コーチは
前回のWC大会から
ずーーっと引き続いて選手達を導いてきています

特にアイルランドチームにおいては
選手も長ければコーチも長い
どこまで高みに昇るのでしょう・・・
(長さだけならおフランスのラポルトさんですが・・・)

イングランド、ウェールズ、スコットランド、イタリアと
新鋭のヘッドコーチを迎えた国たちの
どの頭が今年は抜きんでてくるのか・・・?

はたまたどっしりと腰を落ち着けた
揺るがない足元の上に成り立つ
ベテランコーチ率いる2ヶ国が順調にこれから駒を進めてくるのか・・・?


9月のWCへ向けて
今年の六カ国対抗戦は新たなるヘッドコーチを迎えた北半球勢として
何時にも増して先を見据えた大事な大会
1戦たりともも見逃すことはできません










【第1節目】

2月3日

おフランス
イタリア
39−3

〜 ローマにて 快晴 〜


この1戦はお互いのヘッドコーチがおフランス、という
珍しい組み合わせの対決になりました

特に昨年までは今期から我が国でも注目されているヘッド・コーチになった
元オールブラックスの“JK”こと
ジョン・カーワン率いての
フォワードとバックスが上手に組み合わさろうとしていたチームへと
徐々に変わりつつあったイタリアが
相手のおフランスを知り尽くしたコーチを向かえ
どのように戦うか・・・?

しかもおフランスにはチームの中心
スタンドオフのミシャラクが膝の手術で今大会に間に合うか、どうか・・という状態
暖かい南国を思わせる日差しの中で
試合は始まったのでした


おフランスのスタンドオフ スクエラ

今年2007年の六カ国対抗戦の第1戦目
おフランス対イタリア BBCニュースより

しかし、終わってみれば
その故障で出られないミシャラクの代わりに出場した
スクエラにペナルティーゴールから
うまいパス回しから
ついでに忘れないでね!と言わんばかりの
ベテラン・キャップ59個の小柄なウィング・ドミニシのトライや

おまけに大型の8番長髪なびかせてガンガン前に出る
イングランドでプレーしているシャバルに
2トライを取られるなど・・・

翻弄されたイタリアチームが気の毒なくらいでした

反対に少しの隙間をついて足技は出る、
フォワードも押せる・・となればおフランスは容赦しない
本当にいやらしいチームです

結果点数に大幅な差が出てしまったこの1戦は
イタリアチームに取っては
痛い開幕戦の洗礼だったように思いました









2月3日

イングランド
スコットランド
42−20

〜 ロンドンにて 晴れ&雲有 〜




さて、この第1,2節の中の試合で
最も衝撃的且つ印象的だった試合は・・?・と問われれば
この1戦、と答えるのは私だけではないでしょう


何しろこの試合からイングランドチームは
ヘッド・コーチは代わるし、
主将も代えたし、
何よりも一旦代表を退いたロビンソンは復活するし・・・
そして、イングランドファンを1番やきもきさせた
ジョニー・ウィルキンソンは本当に出場するのか・・・?

きっと日本の放映では写らないBBCの放映において
英国中に朝からの特番でメンバー紹介されたときから
各国解説者たちの間でも
もちきりたっだであろう・・本日のこの一試合


グランドへ出るイングランドメンバー
グランドへ飛び出すイングランドメンバー
嬉しい顔が見える
が・・本人たちの表情は厳しい・・
BBCニュースより


本日のメンバー紹介がされた後
82,000人収容のトゥイッケナム・スタジアムの歓声が
大きくスタンドを揺らした瞬間
ラグビーをこよなく愛するイングランド人は
この瞬間を3年間待ち続けたのではないでしょうか・・

その歓声をしょって立つ新生イングランドチームには
先ずは記録的な7連敗(数十年びりとのこと)のとっかっかりであった
その第1戦目敗退相手のこのスコットランドチームには
是が非でも勝たなければならない

そんな因縁めいた今年のスタートは
スコットランドチームの1番のパトロネスである
アン王女からの激励から始まりました


イングランドチームの国歌斉唱
厳しい表情のジョニと初キャップのセンター アンディ・ファレル
God save the queen BBCニュースより



この試合50キャップ目という節目なった
新しい主将プロップのヴィッカリー率いるイングランドの注目のキックオフは
当然ジョニの左足から・・

それから3分以上試合が途切れることなく
進むイングランドフォワード陣には
前主将のNo.8マーティン・コリーが伸び伸びと自分の仕事をこなしていく姿に
思わず・・・ああ、これでいいのだな〜と
目頭が熱くなったのは私だけではないはず・・・

その勢いのまま決して甘いディフェンスではない
昨年の勝利は“本物”とばかりに
スコットランドフォワードも負けずに壁を作る

前半8分攻めるイングランドはトライこそならなかったが
スコットランドゴール前
激しい接触による唇の裂傷ですでに血を流すジョニに
北の王者は最初のペナルティゴールを
12分に許してしまう

この初ゴールにはイングランド中が待ち受けていた瞬間で
巨大なスタジアム中がうなりを上げて今にも動き出しそうだった

そんなでもありながらスコットランド主将のパターソンは
その風貌の如く冷静で
17分にはイングランドからラインアウトのペナルティで
すぐさま同じように足で3点を取り返す


スコットランド主将パターソン


イングランドは
元々フォワードが屋台骨であるチームが伝統
そのフォワードがしっかりとしてくれば
簡単には崩れないはず・・

昨年からのスコットランドは
どちらかと言うと今回急遽主将になったパターソンを中心に
集散の早い展開で出足の良いチームに仕上がっています

今回イングランドはジョニという中心に目配りの効くSOが入ったため
スコットランドに比べるとスピードが足りないFW陣を助けるように
自身から素早く相手を止め
彼等本来の力を十二分に引き出しているように見えました

しかし、この試合で最初のトライを決めたのは
スコットランドの8番テイラー

スコットランド8番テイラー
スコットランド8番テイラー

前半25分イングランド、左ラインアウトの小さなミスから
飛び込んだテイラーの素早い動作に
イングランド9番エリスが気づいたときは遅かった

彼の脇をすり抜けた初トライは
パターソンのコンバージョンも決まって10-6とされてしまう

しかし、前半は終わってみればその後
自陣でミス(反則)をすればすかさずペナルチィーキックを決めるジョニと
先ほど抜かれた悔しさか、
彼本来の持ち味か(その後観てみるとそれらしい・・)
力強い走りで大きくゲインしたエリスから
ジョニ、ロビンソンと渡り37分
イングランド待望の初トライで17-10と折り返していました

イングランド11番ロビンソンのトライ
イングランドファンならずとも待ちに待ったロビンソンのトライ
6Nationsaitより


後半は開始早々パターソンにペナルティーキックで3点返されるものの
イングランドも取られればこれまたジョニの左足から
すぐに取り返す

スコットランドにしてみれば自陣でのペナルティは即
ジョニの足により3点を献上してしまう・・

フォワードも本来の姿に戻ったかのように
攻撃する長さが徐々に長くなり
ドライビングモール、ジョニのタックル、フォワードの突っ込み、バックスの走り、
エリスの一瞬止まってからの切り返すステップはベテランドゥーソンとは比なるもの
走るスジが見えると、すかさずそこをつく走力は彼の元々の持ち味なのか・・?

センター、バックスとそれぞれが自分の仕事をきっちりとやろうとする姿勢に
またまた目頭が熱くなったのは私だけではないはず


2つ目のトライをあげるロビンソンに続く
左隅ギリギリに体はライン外、
フラッグの外から飛び込んで叩きつけたジョニ初のトライに
スタジアム中がこれまた吼えたのはいうまでもありません

体が宙に浮いていたジョニの右足が
ライン外から内側にボールをグランディングする前に
その足が落ちていたらトライは無効

しかし、公正なビデオレフェリーによりこれがトライ!

正に水を得た魚のような3年ぶりの彼の活躍は
今まで溜めに溜めていたものを一気にはきだすような・・そんな勢いがありました
それはある種、彼の活躍をこの目で観たい、という人々からの想いが
彼の体をまるで後押しするかのようでした




2007年スコットランド戦 ジョニの初トライ
BBCニュースより



その後73分にもイングランドは4つ目のキャップ7番のルイドがトライし
42-13という圧勝

イングランドとスコットランド間のみでの戦いに授与される
純金のカルカッタ・カップを見事奪還したイングランドチーム
主将のヴィッカリーに大満足のイングランドファンの幸せな1日でした



カルカッタ・カップを高々と挙げるヴィッカリー
1年ぶりに戻ったカルカッタ・カップ
イングランド主将 ヴィッカリーの手に BBCニュースより



この試合が終わってみれば印象的だったのは
ジョニ・ロビンソンの復活組はさておき、


イングランド10番ジョニー・ウィルキンソン
本日のベストプレイヤーのジョニ

大柄な若いスクラム・ハーフのエリスと
リーグ・ラグビー代表の主将も勤めたという初キャップの12番ファレル

9番エリス
9番エリス
大分違うけど・・12番ファレル
12番ファレル(現在長髪)
6nationssait より

相変わらず労を惜しまないタックルをするジョニが密集で出てこれないときは
12番のファレルがしばしばスタンドオフの位置にいて
ジョニとの2部構成(?)を行っていたこと

そして、1次攻撃の早さにパターソンの正確なキックや出足の良さ、
フォワードのディフェンスの強さなど
昨年の快挙は本物だな〜と思わずにはいられない・・・
そんなスコットランドチームが私の中ではこれからの注目株になりました
(2次、3次攻撃と繋がれば良いのにな〜そこがちょっと物足りない)












2月4日

ウェールズ
アイルランド
9-19

〜 カーディフにて 晴れ&雲有 〜




すでにカーヂィフのミレニアム・スタジアムは試合前から歌声が響き、
そして・・・スタンドは赤、赤、赤・・・正しく“レッド・ドラゴン”のうず
(全サッカーWCのお隣の国のサポーターを思わず思い出しました)

今回のチームの中で怪我やペナルティなどによる欠場で
ベストメンバーにはなっていない、と前評判のウェールズと
今大会の優勝候補の筆頭に上げられているアイルランドとの1戦

4週間の出場停止をくらっているウェールズの主将であるガレス・トーマスは
今回はその責任を
10番ステファン・ジョーンズに託し
本拠地での苦いジンクス
“カーディフではアイルランドには勝てない”を
打ち破らなくてはならない

しかし・・ミレニアムに集う“レッドドラゴン”の集団は
そんなことよりも
「おらがチームが負けるわけはない」
持って生まれたウェールズ魂と歌があれば・・


72,000人収容の満員のミレニアムスタジアムが
「Land's of my Father」の歌声が
まだ渦になって鳴り響いている間がない
試合開始1分後

いきなりアイルランドのフランカー・ベストが
ステファン・ジョーンズのキックをチャージした
こぼれ球からこの試合の初トライ

一瞬スタジアムが水を打ったように静かになった次ぎの瞬間
両者の叫び声がこの巨大な恐竜のような
スタジアムを揺れ動かした


ミレニアムのアイルランドファン
2007年開始早々第1戦目のウェールズの本拠地にて
試合開始1分後のトライに沸くアイルランド応援団



しかし、その後のウェールズは
まるで目が覚めたように・・
そして、申し訳ないけれどベストのメンバーではないにも関わらず
(駒馬のように動くバックスのシェーン・ウィリアムスや
ヘンソン、トーマスなどが欠場)
早い展開と集散には
アイルランドが追いつけず
ウェールズとのテンポに腰が上がってしまっているように見えました

再三ウェールズのゴール前まで攻めるけれど
赤いジャージ
(これも今期からデザインが変わりましたね・・・
秋のWCまでには元のスッキリとしたジャージになってほしいな〜)の
腰の低いディフェンスに
なかなか思うように最後が突破出来ず
逆にペナルティ
ゴールをウェールズに与えることになり
前半24分まで
9-5とステファン・ジョーンズのキックで
ウェールズがリードをしていました

しかし、今大会国の中でも熟練したメンバーが揃っている、というチームは
やはりこのアイルランドが群を抜いています

各選手はお互いにこのメンバーでの試合経験は豊富ですし
攻守ともに平均して安定しています
中でも現在は世界1の13番とも言われる
アイルランドの主将・ブライアン・オドリスコルと
もう一人センターゴードン・ダーシーとの両CTBは
北半球1のコンビではないでしょうか・・・?

前半35分15番マーフィーのキックから
外側2人飛ばしたパスからオドが右隅にトライ

ウェールズ戦 オドのトライ
第1戦目 ウェールズ戦にて初トライのオド


そして、後半は始まってからアイルランドの激しい攻撃に
思わずノッコンしてしまったこの試合初キャップだった
ブリューからのペナルティで
スクラムからの早い展開により
ウェールズの韋駄天ウィング・チェキリを
振り放して執念の右手ギリギリに押し込んだ
オガーラのトライで19-9と点数が開きました



トライ後のオガーラとオド、ダーシー
アイルランドで重鎮でも言えるSO オガーラのトライ
オドとホーガンに迎えられて・・・


の後オドが足腿の怪我?(痛めたようだ)で退場した後も
しっかりとポジション・メンバーチェンジし
地元大応援の中をウェールズにつけいる隙なく
勝利を手にしました

ウェールズは肝心なところで1コマ、2コマ足りずに得点に結びつかない、という
歯がゆさはありましたが・・・
それでも、前半の早い出だしからの集散は見ていて
本当にアイルランドからの勝利をもぎ取るような勢いでした

この試合に出られなかったメンバーがきちんと揃えば
次ぎは楽しみな展開になるだろうし、
多いに期待したいところです


試合後
試合終了を肩を落とすウェールズ
またまたジンクスだったのか・・・?



さて、の試合の観客の中に
2人の王子が友人達と一緒にゲームを
楽しむ姿が時折映っていました

未来の“プリンス・オブ・ウェールズ”です
本当にラグビーといスポーツはこの国の王室にも愛されているな〜と
微笑ましい一コマでした



王子たち
目深に被るキャップから見える面差しが益々ダイアナさんに似てきた
真ん中ウィリアム王子と
左はラグビー大好きっ王子のハリー







【お詫び】






本来はこのページは第2節まで進めたかったのですが
どうしても長くなりすぎてしまいました

今晩第3節が始まろうとしています

どの試合も見所が多く
特に第2試合である
因縁めいたイングランドとアイルランドは
場所が場所だけにどきどきするのです

何故ならば
アイルランドの人たちにとっては
私たちには馴染みのない
『ハーリング』という
グラスホッケーに似たアイルランド特有のゲームは
彼等にとっては本当の意味での国技です

そのゲームを行うスタジアムとして
このクローク・パークは
長年ダブリンでのおなじみダウンズランズロード・スタジアムから
82,300人収容という巨大スタジアムは
イングランドのロンドン・トゥイッケナムに匹敵します

クローク・パーク
ダブリン クローク・パーク

アイルランドは
歴史上長い間お隣のイングランドに痛めつけられてきた悲しい過去があり
そのために先日までイングランドが行っているゲームは
決してこのスタジアムでは行われません

ハーリングだけはこの国の人々にとっては
自国だけのスポーツであり、誇りある国技です

ですから、ハーリングのみを行うことによって
(近年は違うスポーツも行われています)
ここでは決してイングランドの人たちが
足を踏み入れることはなかったのです

そんな民族の確執により国対抗のスポーツには
極力門を開かなかったこのスタジアムで
今晩その宿敵イングランドとの対戦です

このスタジアムで『ラグビー』を行うことに対して
国民投票によって今年は使用されることになりました
そう考えるとこの六カ国対抗戦に懸けるアイルランドの人々の心意気に
ラグビーに対する
それほどまでの情熱があることに涙が出てきます


第2節でのことも触れた後で
この新たなる歴史の1ページの1戦進みたかったです・・・
根性なく・・・中途半端なままでのアップに頭が下がるばかりです

次ぎのページを作る際には手直しが入ると思いますが
どうぞ、今晩の試合前にあわせてのアップをお許し下さい


では、今晩からの3試合は朝の7時まで

ご一緒に愉しみましょう








本来ならば1ページの観戦模様がついつい続くページになってしまいました

次回も是非お付き合いいただけますよう・・
お願いいたします






どうぞ、ラグビー観戦にご興味がおありになる皆様からのご意見・ご質問をお待ちしております





注)これはあくまでも私個人の感想になります
皆様それぞれのご感想やご意見をお持ちでいらっしゃることと思います
皆様のご意見などお待ちしています











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Road of The World Cup 2007 EPISODE6【1】


2007年六カ国対抗戦 WC開催年 EPISODE7【2】