ぼくらはみんな生きている!


言葉はちょっぴり通じないけれど、
いろんな表情で話してくれる彼らが大好きです






今回はいつものように街やカントリーサイドで見かける彼ではなく
偶然訪れることができた・・
ちょっぴり旅では味わうことが珍しい場所での訪問体験記になりました









Bath
(バース)

〜 Bath Cats and Dogs Home 〜


もともと今回のこのBathへの滞在は
今までにも何度も訪れていて
旅の最後の滞在地としては勝手知ったる・・ということもあり
のんびりしよう、と思って選んだ先でした


バース駅舎
バース駅正面




この駅から街の中心まではまっすぐに歩くだけ
徒歩約8分くらいで街の観光目玉のローマン・バース博物館、
バース寺院、観光局に行くことができます


行き方 : 鉄道 : ロンドン・パディントン駅から約1時間20分

コーチ: ヴィクトリア・コーチステーションから約2時間30分



バースの街中はすでに何度か歩いているので
今回は大好きな北野佐久子さんが絶賛されていらっしゃった
この街から行ける『アメリカンミュージアム』を訪ねてみたかったのです

日本人として初めて英国ハーブ・ソサエティー会員になられた
北野さんの「イギリスのお菓子」という御本で
度々登場していた『アメリカン・ミュージアム』は
まだこんなに私自身が英国へ足を運ぶ前に出会った
とても素敵な英国に関する大切な1冊です

アメリカン・ミュージアムは
英国からアメリカへ渡っていった
250年前の移民者たちの生活を再現したミュージアムとして
1961年にこのバース近郊のマナーハウスがナショナル・トラストによって
一般公開されるとともに
このようなミュージアムとして生まれ変わりました

北野さんの御本からこのミュージアムの昔ながらの焼き菓子や
ハーブの使い方などの展示や、
また、このマナーハウスから見えるコッツウォルズの丘陵地を歩いても見たかったのです

The American Museum in Britain


しかし・・・残念ながら今回の訪問は行き当たりばったりの滞在
しかも、1月の中旬の訪問
案内もろくろく見ずにバースへ向かい
その朝、朝食後
B&Bのホストレディに行き方を
訪ねたら
“うちの前のバス停から行けるわよ〜”とのこと
喜び勇んで出かけたのはいうまでもありませんでした

足早になる私・・


しかし・・・残念ながらこのシーズンは閉館
3月17日以降でないとオープンしていない案内が
大きなゲートに掲げられていました

がっくりと肩を落とした私は
閉まる門を見つめるばかり・・そして、そのミュージアムから見えるであろう
丘陵を通りから眺めるばかりでした・・・


アメリカン・ミュージアムの看板
ミュージアム前に掲げられた
クローズの案内
ゲートから覗いたミュージアムのお屋敷
ゲートから見えた
お屋敷の1部
ミュージアム前から見える丘陵
ミュージアム前に広がる
コッツウォルズ丘陵

しかし、開いていないことには仕方ありません

さて、バスでわざわざ郊外まで来てしまったし、
バス停はバース大学着で歩いてきたので
どこかフットパスでもあれば雨の上がっているうちに歩こうかな?と
来た道を引き返そうとしたら、
その通り沿いに大きな看板が・・・


バース キャットアンドドッグホームの入り口
バースキャットアンドドッグホームの入り口

この通りを歩いてミュージアムに向かっていたのですが、
余り目に入らず遠くに聞こえる犬たちの声がするなあ、くらいでした

しかし、その引き返す道すがら看板を見ると
11時オープンで“Welcomes you”の文字が
私にはとても優しく見えたのです

20分ほど待てばオープンするこのホームを気になり
待つことにしました


ホームの建物と入り口
ホームの入り口とインフォメーションセンターの建物

11時になり入り口が開くと
ほぼ同時に若いご夫婦と小学1年生くらいの男の子の3人家族も一緒に入りました

大きなホールにはこのホームの説明のパネルや
概要説明のパンフレットなどが展示され

パンフレットの1部
ホームに置かれていたパンフレットの1部

そこで初めて私は今まで話しには聞いたことがある
英国のペット事情についての施設であることが判ったのでした



英国ではペットショップというものが余り存在していず
ブリーダーから購入か、
又はこのようなホームから相性の合うパートナーを探すように
申し込みをして、何度も足を運び、
家族の1員として向かい入れる・・・と・・

受付で3人家族はすでに何度も訪れているようで
スタッフの優しそうなおばさんとも顔見知りらしく
目指す方向へ慣れた様子でホームの奥へと消えていきました


私も早速その受付カウンターで
自分は旅行者であるけれど
ホームの中を見学することが出来ますか?と尋ねると
おばさんは“もちろん!どうぞ!動物を好きな人は大歓迎!”と
気持ちよく見学ルートを教えてくれました

ビジターブックに自分の名前や住所を書き込み
小雨の振り出した犬たちに会いに教えてもらったルートを進みました


ホーム内の順路案内

ホーム内にはこのような順路案内があるので
思った以上に広大な敷地の中で迷うことはありません


犬舎の様子

上は犬舎の様子です
1頭も居れば
2頭仲良く暮らしている子達もいます

大型犬でも悠々とした空間があり
ベッドも置くに見えます
とても清潔に保たれていますし、
余り吼えている子はいません
そして、こちらは全て大人の犬達です
彼等のプロフィール

上はその中に居る子の
プロフィールが載っています

寄ってくる人懐こい子

この子はとても人懐こくて
離れようとしませんでした

この犬舎の左手奥のほうは
訓練所になっていて広大な敷地に小雨降る中を
訓練を兼ねてお散歩に出かける子もいました


ホームのスタッフと出かける
熊のように大きなおとなしい子で毛並みも綺麗でした


そして、私としてはやっぱり猫
我が家の二人を見ていても
性格、好みもまったく違うので見ていて飽きないくらいなのですが・・
何よりもどんな場所で暮らしているのか・・とても気になりました

目指す猫舎は犬舎よりもこじんまりとしていましたが、
近くに行ってみてびっくりです



ねこ舎の様子
とても美しい鯖柄を持った子猫

この子の柄がとても綺麗だったので近くで写したかったので
このねこ舎全体が判りにくいのですが
ようは2階建てなのです

ご承知のとおり猫は平面の広さよりも
高さが生活には必要な生き物です

ですから、彼(多分男の子)が座っている場所は
正しく1階へ降りる階段の上です

この階段を下りると外の空気を感じることも出来ますし
トイレもあります

そして、彼の後ろには小さなドアがついていました

外から見るとこのような柵があるのですが、
順路に沿って「Cats」と看板のある建物に入ると
中央が廊下になっていて
両サイドは下のようにねこ達の様子ガラス越し見られます


2匹仲良しの子猫 好奇心一杯の二人 唯一カメラ目線の子
犬達とは違って横幅はないのですが
上の彼等の後ろの扉から先ほどの階段の上に出ることができ
このガラス越しの部分は彼等にとっては2階になります

この子達はまだ子猫で仲が良いのか、
2匹一緒に見ている私から離れようとはしませんでした

如何にも子猫の好奇心なのか、
見慣れない人でも物怖じすることなく目一杯可愛らしさを振りまいてくれました

しかし、こちらに居る猫達はほとんどが大人で各自持っているベッドから
出てきてくれようとはしませんでした

そんなところにまだ年若いスタッフの一人が
ケージを持ってこの猫舎に訪れました

尋ねると彼は満面の笑みで
“この子の新しいホームが決まったので
引き取りに来たんだ”と
大きな黒い猫を一つの部屋から出して
ケージに入れ意気揚々とこの建物から出て行きました











まだ彼等に合った家族に回り逢えない沢山の犬たちや猫たちを見ているうちに
正直見たくなかった、という思いと共に
現実に彼等の行く末を願うしかできない自分に悲しくなりました

そして、この広大な敷地でスタッフから沢山の愛情と
可能な限りの生活を与えられている彼等を支える
この「英国」という国に
やっぱり脱帽という思いが溢れるばかりでした
何と言っても動物愛護協会発祥のお国柄


最初にこのホームの受付で出逢った3人家族に
再び猫舎で会ったときに
彼等が1つのガラス越しに見ていた
大きな茶トラの猫と縁がありますように・・・と再び祈るような気持ちで
スタッフに充分なお礼と挨拶、
退出記入と一緒にわずかばかりのお礼と共に
このホームを後にしました


ホームの全景と駐車場
ホームの全景と駐車場








【余計なおまけ】


我が家にも2匹の家族が居ます

もう12年を迎え徐々に白髪も増えてきて
更に心優しいおじいちゃんになった
りき
アメショーとペルシャのミックスで肩乗りが得意です


うちの次男坊 りき
長男である弟の息子三歳児の子守もできます

以前は掃除機も雷も大嫌いでしたが
最近は平気になりました

長毛なのにブラシと抱っこが大嫌い
そのくせ背中を見せるとおんぶしてきます

この季節のTシャツ1枚は危険です・・・




そして、丁度我が家に来て17ヶ月になりました
まだまだ人見知り激しい目つきの悪い・・・それでも、手足が長くて顔が小さい
ブラシと撫でてもらうことが大好きな
りきのまねを最近はやたらしたがり、
お座りもおあずけも“ちょっと、待っててね!”もりきから憶えました

本名・大地真央こと、まあちゃん


痩せ型で三毛色を持つ真央
ご近所で亡くなったおばあちゃん宅から来ました
ですから、年齢は約6歳くらい・・・?


まあが我が家に来たときは
果たして今まで家族の愛情を独り占めしてきた
りきと仲良くできるか、
又は大勢の兄弟の中でも女王様格だった
まあが喧嘩せずに暮らしていけるか・・とても心配でしたが
先ずはりきが相手にせず、
まあもこいつ何?!この家はどこ?!って感じで
長い間姿を見せませんでしたから、
徐々に慣れていったようです

今でも決して仲が良いとは言えませんが、
お互いに家族として無視せず
すれ違いながらもうまくやっている様子です

まだ、一緒にお昼寝したり、御飯を食べることはありませんが・・・・
いつかとぐろを巻くように仲良くお昼寝する姿が見たいなあ・・と思うのです











今回のページは旅での経験というよりも
このような環境での場所や生活もある、という
偶然目にした英国の1面をご紹介しました

おそらくは私達の国でもあることと思います

“祈ることしかできないけれど・・・”
イルカの歌にもあったように
「いつか冷たい雨が・・」は心に何時までも残ります





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