うさぎの国を旅しました



英国マップ


 北の国・エディンバラへ 〜

現代に続く中世地下迷路の街


 3.観光編 エディンバラの旧市街ミステリーツアー



様々なお国からの観光客が常に多く見学する場所も多い、
この街の中では今回はまだまだ我が国からの来訪者の少ない
ちょっぴりディープな見所をご案内いたします




エディンバラのオールドタウンから
比較的お城に近いクローズ遠くに新市街を望みます


エディンバラの旧市街・オールドタウンのメインストリート
お城からの延びる通りを歩いていると
左右に現れる細い路地

名前は『Close-クローズ-』

旧市街は元々高台に造られた街・・・
街の中心にもなるウェバリー駅からはなだらかな丘を登るような形で行き着きます
旧市街に着き、そのメインストリートに立ち、
この路地を覘くと新市街への下がる風景が垣間見られます


その小さな路地毎に様々な小さなショップや
駅に出られる小道だったり、住む人々の抜け道だったり・・・と一つとして同じ小道はありません



旧市街のクローズ
メインストリート・ロイヤルマイルのパブ横から望めるクローズ


しかし、何故この旧市街がなだらかな丘のように新市街から登るようにな街並みになっていいるのか?

私達にはそれが『当たり前』の風景でした

何故ならその突端には岩山に聳え立つ「エディンバラ城」があり、
当然岩山のような高台に造られた古い街だと私は漠然と思っていました

ところが、近年になり正式にエディンバラ観光局から発表された新しい見学地として
この旧市街の『地下都市』の存在が明らかにされました


それはとても悲しいこの街の歴史であり、
以前からこのような古い街が存在していたことは判っていても一般に公開されることはありませんでした


そんな見学場所を案内してくれるツアーも実は沢山存在していたのです

この街の旧市街を歩いていると幾つか目につく観光ツアーの看板には
“ミステリーツアー”“ゴーストツアー”などちょっぴり心動かされるものに出会えます




旧市街のハイ・ストリートのツアー看板
ロイヤルマイルあたりではこのような看板が必ず目に入ってきます


今まで何度もこの街に滞在していながら残念ながら1度も参加するチャンスなく素通りすること然り・・・

思い起こせばこの街全てが長い歴史の中で
悲劇的だったり
(メアリー・スチュワート女王とか・・・)
不思議な人々を生み出してきたり
(ジキルとハイドのモデルにもなったディーコン・ブロディという人物が存在)、
信仰と時代に踊らされた魔女狩りが盛んだったり
(今でもその当時の家がレストランになっています)


様々な見所が多い街ですが、
滞在期間の限られている旅人には昼間のツアーは時間的に参加できないことも多いかと思います
しかし、このようなツアーは夕方から夜にかけて行なわれるものも数多くあります




旧市街メインストリートでのパグパイプ演奏者
旧市街メインストリートでパグパイプを演奏している
度々に見かけるスコッチマン

昼間の観光が終わってからでも
まだまだ物足りない旅する方々に参考になれば幸いです









【The Real Mary King's Close】



エディンバラ市内地図
は『ザ・リアル・メアリー・キングスクロース



そもそも・・この見所とは・・どんなものなのでしょう・・・

パンフレットに書かれた説明を元にご紹介いたします





“ザ・リアル・メアリー・キングスクロース”
16〜19世紀のエディンバラでの生活を悲しいくらいに・・・
歴史に忠実に再現されています


この時代は貧富の差が激しく
貴族などの上流階級の暮らしと貧しいとされているの人々との暮らしぶりとの間には
現在の私達の想像以上に激しい落差のあった時代です

貧しい階級の人々や移民してきた異国の更に貧しい人々の住んだ場所は
実はこの“丘”と思っていた旧市街へ向かう坂の部分が
実は巨大な地下都市になっていました


当時はヨーロッパの主要な街での衛生状態は非常に悪く
ここエディンバラも例外ではありませんでした

貴族階級や上流、中流とされている人々は階級の順番のように小高い場所からや
現在の新市街に住むことが許されました

この旧市街での高い場所に住む人々の生活用水や汚物などは
まだまだ新市街に比べて下水道などの完備もない時代ですから
そのような不衛生なものは全て低い場所への廃棄を
日常当たり前のように行なわれていました

当然低い場所に住むことを余儀なくされた人々の地域から
不衛生からなる様々な疫病などが発生したのも無理からぬこと・・・

時が進むに連れてそのような伝染病を治す、とか原因を解明する・・ということにまだまだ考えも及ばず
恐ろしいことに発生源を閉じ込めることで疫病の広がりを止めようとした・・
現在ではとても愚かしいことがまかりとおる「時代」でもありました

その場所は現在街の中心でもあるウェバリー駅から眺めると
岸壁のようにも建物の低い階にも見えますが
その中には人の手で造ったとは思えないような
複雑で長い距離の迷路のような移住空間が出来上がっていました

街としては都市計画図の中にはその存在は当然判っていましたが
閉ざされたその原因を考えると・・・
とても長い長い期間その場所へ足を踏み入れることに躊躇したのも当然のことと思います

しかし、元々医術や科学に革新的な街でもあるエディンバラは
近年とうとうこの迷路の地下都市を忠実な歴史として公開に踏みきりました
(公開前にはかなりの調査が様々な分野での行なわれ、現在でもそれは続けられているそうです)


300年以上忘れ去られた悲劇の移住空間は沢山の劇的なエピソードや
ゴーストの逸話、驚くべき過去の幻影を目の辺りにしてくれます

ロイヤルマイルの地下深くに隠され、閉ざされた迷路を
ガイドツアーさんの案内で見学することができるようになったことも
街のそうとうな努力が伺えます


エディンバラ城だけではない、
時代の生き証人のようなこの地下都市迷路ツアーは
とても大きな衝撃を見学者に与えてくれます


住所 2 Warriston's close Higt Street, Edinburgh EHI 1PG
Tel : 08702-430160
Open 4月〜10月 10:00〜21:00(最終ツアー)日〜土曜日
11月〜3月 10:00〜16:00(最終ツアー)日〜金曜日
        10:00〜21:00(最終ツアー)土曜日
Closed クリスマスディー

Welcome The Real Mary King’s Close

メアリキングスクロース・パンフレット メアリキングスクロース・パンフレット裏


残念ながらまだまだ日本人旅行者の来訪が少ないそうで日本語のガイドツアーはありません

しかし、自国の旅行者、独逸からの旅行者、おフランス、伊太利亜、西班牙からの旅行者が多いため
彼等のためのオーディオガイドの用意ありますが
やはり日本語のサービスはまだないそうです

もし私達の国からの見学者も多くなれば
もちろん!そのようなサービスも加わることができるでしょう


メアリークローズ地下都市への入り口


ここへの見学は入り口で入場料を支払う時に
これから参加できるツアーへの申し込みをします


そして、ツアーの出発時間までこのショップにてツアー開始まで待ちます

そして、上記写真の奥がその地下都市への入り口になっています


ツアーのガイドさん

そして、当時の衣装を着たガイドさんに連れられてこの扉から階段を下って下って・・・

彼女の声とポツリポツリとあるか細い電球を頼りに迷路を進んでいきます


後から驚いたのが、この迷路は確かに暗いけれども写真撮影が禁止ではない場所も多いので
何枚か撮影してみましたが・・・・

本当にどれとしてまともに写っていないのです

地下都市へのガイドさん おフランス旅行者さんとガイドさん 天井に描かれた文字を見せてくれる
亡くなった子供の供養場所 当時ここに暮らす人の仕事場 ツアーが終わった

ガイドさんが一つ一つの部屋を丹念に説明してくれながら
ペストにかかったこの地域に住む住人の方々の当時の生活した場所を案内してくれます

上段は私達2名の他におフランスから来たカップル1組の4名

下段左のお人形が固まっているこの部屋は
この住居の中で兄弟の多い家族の中の子供の一人がペストにかかり
この迷路の中で自分の家族から捨てられて迷いながら病気のまま一人で亡くなった・・
その小さな子供の霊が今だにさまよってこの迷路の中で家族を探しているらしい・・・のです・・・

その子供の霊を見つけたのが、日本のすでに亡くなった霊能者さんだそうです
(ギボアイコさんだそうで、かなりの大反響だったらしいです
調べたら確かにそのような事実があったらしい・・・のです・・・)

その子供を供養するために亡くなった場所にこのように世界中からお人形が届くそうです


歩くルートはかなり広範囲で約1時間弱の案内です

暗いところ、狭い場所などが苦手な方、霊感が強い方にはちょっと辛いツアーと聞いています・・・・
目に見えないものは見ない私でもちょっと寒いツアーでもありましたから


しかし、このような歴史の現実は大層なショックですが
人として様々なことを考えさせられる場所であり、
現実なのだ、ということに目をそむけることが出来ない場所でもありました


入り口&出口はスコットランドの名産品やエディンバラの特産品が並べられるショップになっていて
ツアーが終わり、ここに戻って来れたことに、とても安心できます 


街の断面図模型1 街の模型

そして、こちらはその地下都市の断面を模型にしたもの
街の成り立ちがよく判ります

街の成り立ちビデオ

また、街の建物の構造をビデオで説明してくれます
これは建物を鳥瞰で見たものの画面

コンピューターのCGでの説明は残念ながら英語のみになります


このような事実を一般公開してくれたことに
とても公平性を感じることができました

どうぞ、是非私達の国の言葉でもツアーが出来上がるように
数多くの同胞の訪れを期待したい・・と思っています



是非いらっしゃる前にこちらの1冊にお目通しをされることも重ねてお勧めします


ミステリー&ファンタジーツアー スコットランド
本のご紹介にも載せさせていただいています


の街ばかりではなく、ミステリーやファンタジーを中心に訪れたい旅人には必見です 






その後の昼食はこの通り沿いにある
「ジキルとハイド氏」のモデルになったと言われる二重人格者Deacon Brodieの名のパブで一休み 


ディーコン・ブロディーのパブ

ロイヤルマイルに近いことと、とても美しい外観のパブです

名前からして・・ひょとしてミステリーっぽいのかしら・・・?と思いきや・・・案外普通のパブです

スタッフも好感が持て・・お料理はボリュームがあり
場所柄ランチやちょっと喉を潤すには最適なパブ 

パブの店内バーカウンター ビールとチップス&奥はガーリックマッシュルーム

2階はレストランになっていて、食事と軽食を落ち着いて楽しむことができます

1階は壁に沿ったテーブル席とバーカウンター
人でごった返していました


ハーフパイントのラガーとギネス

何はなくともやっぱりビール 
ハーフパイントのラガーとギネス









この街でのミステリーツアーは幾つかの会社から
様々なツアーが出ています






旧市街のもう一つの歩き方として夕方から夜にかけてのツアーは各社競うようにして
毎晩季節問わず出発しています

昼間はお城、ショッピングなどで楽しんだあとに
陽が暮れるのが早いこの季節に1日を目一杯楽しみたい旅する方々へ

英語のみのツアーではありますが
各国の参加者の多いことや
ガイドさんの楽しいパフォーマンスを充分楽しむことが可能です 

下記にてのサイトからも、どうぞご参考に・・・



1. マーチャントツアー(Marcat Tours) Mercat Tours
2. ウィッチャリーツアー(Witchery Tours) Witchery Tours

事前予約が必要なツアーやそうでないツアーがありますが
これからのシーズンであれば当日看板を見て
参加を決めても充分対応してくれることと思います

又は上記サイトよりツアー会社へ直接お問い合わせしてみるのも宜しいかと思います


ミステリーツアーのスタッフ

こんなに可愛らしいツアースタッフに会えるのもこの街ならでは 

ミステリーツアーの参加者をお迎えしてくれます








北の街のちょっぴり少数派のツアーのご紹介です

案内での言葉の問題や壁はありますが
ガイドさんの力による楽しさや興味深さはこのようなツアーならでは・・・・

数が多いようで英国内でもミステリーツアーが楽しめる街は限られています
その中でも最も盛んな歴史深い街・エディンバラ

どうぞ、個人旅行ならではの現地ツアー参加はいかがでしょうか・・・?


ツアーに関するお問い合わせ、ご質問などございましたら
どうぞご遠慮なく

お待ちしています










次回はエディンバラ郊外に住む現代の魔女さんを訪ねる、です 






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