今月のお薦め本 



〜2004年 8月〜

                                                         
今年の『夏』
はなんて!!長い夏でしょう・・・
気象庁では戦後(戦前からとは決して言いませんよね・・・・?)で最長の真夏日を記録している今年

せめて、このページの背景だけでも涼しげに・・・と思い、早朝よく近所でも見られた“露草”を・・・

先日カナダのヴァンクバーに在住している友人のご主人が一時帰国東京に暫くいた後、
カナダへ戻った時の言葉が、『日本の暑さは同じ地球上で存在しているとは思えない・・・』だったそうです・・・

それに比べて彼の国の今年は冷夏・・だそうです

まだまだ夏休み
フライトの混み状況も9月に入ってからの方が各社座席数が伸びています

今後ご出発される皆様は、どうぞこの気温の差に体調崩すことなく楽しい旅になりますように!
その前準備とし機内でも熟読される一冊として、今月のお薦めをご紹介いたします

さて、今回も様々なジャンルから英国物・・・をご紹介していきます

そして、来るべき時がきたら、すぐに飛び立てるように・・・

例え、今すぐ旅発てなくとも
読んでおいて損はありません・・・と思います!!




ミステリー&ファンタジーツアー
〜スコットランド〜

石井 理恵子/杉本 優著  新紀元社  定価¥1,600+税  2004年3月初版





ミステリー&ファンタジー スコットランド 『英国ネコまみれ紀行』の石井理恵子さんの最新著作です
今回は個人旅行のご依頼からこの1冊を手に取りました
が!!・・・お仕事というよりは、実は私自身元々このジャンルは大好き
昔から怖がりのくせに“ミステリー”好き!ファンタジー好き!です
まして、その場所がスコットランド・・と言ったら・・・もうーー素通りできません
このちょっぴり神秘的な表紙のように、
CONTENTSも「幽霊伝説」「妖精伝説」「魔女伝説」「文学・歴史ミステリー」
「パワースポット」、と盛りだくさん♪

やはり旅する私達としては、1番入りやすく、
またスコットランドと言ったら、外せない街・エディンバラ
どんな季節もどんなお天気でもこの街は訪れた方なら感じるはず
“エディンバラ城”のただならぬ妖気
そのお城は街の中心でもあるウェンブリー駅を出ると左手前方に見える
どうどうとした岩山の上の古城
このお城からの“幽霊話”・・・もう・・・ゾクゾク・・・です
そして、その次に様々な幽霊の出るスターリング城、
城を改装したホテルやユースホステルにも出る幽霊の逸話を交えてのご紹介、
次々と息つく間もなくお話しが続いていきます

エディンバラのオールドタウンのハイ・ストリートをぶらぶら散策していると
必ず目に入る看板“ミステリー・ツアー”
今晩の18時にここにいらしてください、ここからミステリーツアーを始めます

その看板を目にすることはあっても、いまだに参加する機会がなく
いつも帰国してから思い出していました・・・
そのミステリーツアーがこの街の一つの目玉であることは否定しようもない
そんな悲しい歴史の上に成り立った
この街のもう一つの外せない市内観光ツアーであることは否めません
何度も訪れていながら、バスや徒歩で街を一周しても
それは現在地上に建った極々1部の上滑りなツアーのみ・・
何故、エディンバラの街にはニュータウンとオールドタウン・・
そして、特にオールドタウン側には起伏が激しいのか?
行き止まりのクローズと呼ばれる路地が処何処と目につくのか・・・?
そして、この本書からその様々な史実に基づいた意味ある存在に愕然とします
また、スコットランド、と言えば世界中お誰もが(?)知っている
“ネス湖のネッシー”
近年あの有名な証拠写真は実は作り物、と発表されてはいても
あの湖畔に立つと、そんなことは瑣末なこと、
絶対にこの湖には『何か』がいる・・ッ絶対に・・と私も信じる一人です
それを裏付けるような著作からの逸話にも後押しされます・・

そして、今年は妖精や魔法、魔女に関係する映画や話題本などから
興味ある場所の紹介や案内なども数多くの資料を元にまとめられているので
ついついその場所への旅に誘われてしまいます
今まで訪れたことのある街でも
“えーーっ!そんなお話があったの?!”と
再発見すること請け合いです

今までは観光と言う場所への期待はのみならず、
この国の史実という歴史話からその場所を訪れるだけでなく
日本の昔話“遠野物語”を思い出させるような
その村に伝わる妖精や魔女などのお話しがいろいろとまとめられて
ついつい時間を忘れて読み入ってしまいました(^^)

また、ハーブやアロマテラピーに興味のある方にも
今日本でも注目の自然療法の元になる手軽に使える・手に入る
アロマオイル、フラワー・エッセンスなどの紹介も!

石井さんの著作につきものの本の中で紹介している
観光地や宿泊先などの連絡先を巻末で案内して下さっています

実は私も来月の下見にエディンバラを訪れる際には
幾つか訊ねてみたいショップや
試してみたいツアーが今から愉しみです 









【イギリスの住まいとガーデン】
〜暮らしを楽しむエッセンス〜

川井 俊弘 著  TOTO出版  定価¥1,500+税  2003年12月初版




イギリスの住まいとガーデン 先ずは私事で申し訳ないのですが・・・・
最終勉学場所の短大で1年間選択科目にあった住居学を偶然選んだ時から
私のそれまでの親の想像(?期待・・?)した人生が変わったときかもしれません
その『住居学』の授業から、
周囲の予想に反して自らみつけた建設会社に就職してしまったのですから・・・

その会社での5年間に多くの現場を見る事が出来、
同時に日本国中がバブル最盛期でもあったので
都内のみならず地方の大きなリゾートホテルやゴルフ場建設のため
部内の男性陣や時には自分の出張の為に交通機関・宿泊の手配から
『旅行業』の端っこの楽しさを知り・・・現在はその旅行業へ転職してしまった・・・
それでも、私自身の根っこの部分では、常に『建築物への興味』がありました
それは住居からお城まで・・又は、土木に繋がるゴルフ場から橋まで・・
私が単純に“人間って凄いなー”、と心底感じる第一歩です

ですから、この川井さんの1冊を見つけた時は、
どうして今までこのような著作を手に取る事ができなかったんだろう・・・
確かに以前の会社の尊敬する建築士の上司達は
会社からヨーロッパへ留学していた経験の元、
ホテルなどの設計に携わっていました
沢山の日本の建築士サン達がヨーロッパのみならず海外への修行に出て、
それを元にした著作本は数多くありますが・・・

しかし・・私達の1番身近にあるのがこの『住居』
毎日の大切な生活の基盤でもあり、
また個人旅行でもお世話になることの多い一般家庭のB&B
やはり“日常的な旅”、その国に住む普通の人々を知りたい私達にとっては
とても身近な興味の対象でもあります

著者は1961年生まれの現在旭化成ホームズ(株)の社員であり、
会社から97年〜98年にマンチェスター大学へ住居を学びに留学、生活をします
(実は著者のお生まれと滞在していた時期は私ともまったく同じ時・・嬉しい偶然)
『まえがき』に記されているように、
今までその国の文化や生活習慣の違いから『住居』に関して
華々しい留学をしてまで学ぶ・・という行為は本当に稀のように思います
ですから、先人の諸先輩達が海外で学んだ事の多くは
“非日常的”な空間
それはホテルだったり、大型リゾート施設だったり、ホールだったりしたわけです

確かに英国と日本では先ずは自然気象から文化、生活習慣など
様々な異なる部分が多いのですが、
しかし、その生活習慣が違うと言っても
“気持ちの良い”“居心地の良い”と感じる部分は同じはず・・・
ですから、そのような好ましい部分を
少しでも私達の生活の中でも取り入れられたら・・という想いで、
川井さんのように住宅設計に携わる方々が
彼の国の良い部分を取り入れてくれた住宅を我が国でも造ってくれたら
正に私達に取っても日々好ましい環境が生まれることになるかと思います

先ず著者はイギリスの住まいの歴史から現在に至る住宅の流れの説明から
何故我が国とは違うのかをわかりやすく説明してくれながら、
住まわれた周辺の住宅を例に取り、見やすい図面にして話が進んでいきます

それはそこに住む家族が現在の家に辿り着くまでの行程には
思わず引き込まれていきます
(よくぞここまでの歴史を追うことができたな・・と本当に感心してしまいました)

そして著者の目はその家族の家だけに留まらず、
その街の様々なタイプの住居に住む人々の好意から、
生活部分の知りたかった彼らの素敵な工夫を解き明かしてくれています

『旅』の案内としての読み方よりも、
むしろ彼の国に住む普通の人々の生活を知る、一つの指針としては
打ってつけの1冊です

個人旅行でB&Bでのご滞在を・・と御希望される皆様には、
家の中だけでなく、その家を取り囲む空間にもご興味を持たれるかもしれません
それが、この本のタイトルのもうひとつの主役『ガーデン』です
英国においてのガーデニングの主軸はここからかもしれません・・

この1冊に目を通されたら・・
もしかしたら著者の住んでいたマンチェスターへも訪れたくなるかもしれませんね!









こちらのページに関しては、全て私の独断になります
お読みになっていただいた後のご感想は、皆様それぞれに感じることに相違があるかと思います
その旨ご了承の上、お楽しみいただけたら幸いです
  





Top New ページのTop 

03年 9月 10月 11月 12月

04年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

05年 1月 2月 3月 4月 5月 6・7月 8月 9月 10月 11月 12月

06年 1・2・3月 4.5月 6月 7月 8・9・10月 11月 12月

07年 1・2月 3・4月 5・6月 7・8月 9・10・11月