〜2005年 03月〜
やっぱり古い年代の人間だな〜、と思うのは
・・・3月に入ってまでも雪が降ると思わず口ずさむのは、
イルカさんの懐かしい歌『なごり雪』・・・
我が国の“期末”と言う言葉がピッタリにこの月、3月
桜咲く4月は全国的に新しいスタートの月
そのために今月は切り替えの為の大事なプロローグ時
さて、この月の初めはなごり雪
そして月末は桜の開花宣言!とたった30日間の間になんて変化のある月でしょう!
来月後半からは長い連休・GWも控えています・・その為の準備期間でもあるこの月に少しでも参考になれば
こんなに嬉しいことはありません
さて、今回も様々なジャンルから英国物・・・をご紹介していきます
そして、来るべき時がきたら、すぐに飛び立てるように・・・
例え、今すぐ旅発てなくとも
読んでおいて損はありません・・・と思います!!
【地図で見るイギリスの歴史】 大航海時代から産業革命まで ジェレミー・ブラック著 金原 由紀子 訳 原書房 ¥3,900+税 2003年3月初版 |
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もうこの本はタイトルを見るだけで、内容が一目瞭然! この1冊を読み切るのに、約2ヶ月を要した私・・・久しぶりに大作でした・・・ ハードもハードな重さではありますが・・・ しかし、この1冊は『読み切る』だけの価値以上に“読みきった自分を褒めて上げたい・・・” 先ず裏表紙を飾るのは東京大学名誉教授の樺山紘一先生のお薦めの言葉から “イギリスの中世から近代については、たいそう多くの書物がかかれてきましたが 単に政治や制度・戦争や内乱だけでなく、 人々の生活の具体相にまで及ぶ叙述を目にすることはできることはどれも有益・・・中略・・・ その中で、本書がとびきり精彩をはなつのは、「地図」というキーワードが、みごとに活きているから・・・中略・・ イギリス人は、自分たちが生きる世界をどのように地図のうえに表示したのか そのことが実に鮮やかに描かれている本書 こういう方法があったのか 歴史家としては、虚をつかれた感じでうなってしまう・・・” 先生がおっしゃっていらっしゃるように、私も本書をパラパラめくった時に沢山の色鮮やかな地図や古地図 そして、様々な国中に散らばったお城や絵画を使用しての案内は私のような教科書嫌いを目から愉しませてくれる 充分楽しめる、歴史書としてのこの1冊をお薦めします 私達が旅する事に於いて、地図を見ないでその場所へ行く事は不可能であるばかりでなく、 その旅の行き先の目的地へ目指す事に於いては欠く事の出来ないものがこの『地図』です 英国を見て、感じて、歩く事はこの『歴史』を除くことも不可能・・・そんな国だから何度旅に出向いても終わりがない 私が何年となく足しげく通った一つの理由には『歴史の古い国』 しかし、どのようなお国に於いてはこの歴史がないわけでありません なのに何故私はこの国にこんなに惹かれるのか・・? その自分自身でもわからない永遠の問いに少しでも近づける答えが見つかりそうな時は このように分厚く、読みきるのが困難と思われる本を最後まで読みきった時なのです・・・ 特に本書はその英国の長い歴史の中でも他国の私達が取り込みやすく、 最も興味深い大航海時代の幕開け1600年から始まっています 今日の『英国』の受け取りやすい国の成り立ちのこの時代 そして、この年代に確立された自然科学や地図製作力、様々な町や村の区域分けなど現代に続いていることも 本書の地図を見ながら納得できる・・・・ それが文章から目から飛び込んできます すでにスコットランドやウェールズの近隣諸国に悩まされていたイングランドの領地争いを含む時代の戦いは ロンドンなどの観光で真っ先に伺う博物館やギャラリーで見ることができる領土古地図や肖像画が随所に現れるので、 実を言うと頑張ってこの1冊を読み上げてから本物を見ていたら・・・・・・との後悔しきりでした・・・ いつものように著者の紹介をみると1955年生まれのエクセター大学教授ジェレミー・ブラックさん 著作には『新イングランド史』、『新ウェールズ史』などの数多い歴史書を執筆されていらっしゃいます 実は目を惹いたのは“エクセター大学教授”という著者 私事ながら英語学校生活中に一週間に1度、大きな街への散策がこの近郊のエクセターという街でした しかも学校卒業何十年後に再び作ってもらった学生証はこの大学構内の学生課での発行作成 何度となく通ったこの大学構内で、もしかしたらどこかですれ違っていたかも・・・という想像が出来たのも嬉しいこと また、この大学は街はずれとはいえ、 とても広く近代的な校舎の中を足早に歩く学生達にちょっと気後れしながらも 購買部(なつかしーーーっ)でのお買い物もちょっと楽しみな大学訪問でした その懐かしいエクセター大学にて教鞭を取る著者の重たいこの歴史書は、 第一章の中世末期から第12章の世界的列強の政治戦略と称する産業革命直前の1700年代後半までと続きます その中には英国歴史の中でも興味深い『バラ戦争』やこの国の歴史の中では大きな分岐点を作る王・ヘンリー8世 彼はイングランドに於いて『陛下』とういう敬称で呼びかけられた初めての王 彼のテューダー王朝は2代目のエリザベス1世の時代まで続き、 その時代に拡大されたブリテン島の領土が地図によってより判りやすく記されています それはこの国に於いても劇的な転換期でした そして我が国日本がこの国をお手本とした交通事情の発達は1750〜60年代 現在の歳や街をつなぐ主要道路がなんと! この時代すでに有料道路として網の目のように張り巡らされておりました まだまだ馬車の時代です そして、同じくこの時代に新大陸とされていた北米の東側やカナダの各地を手中に収める植民地時代へと突入していくのです 先ずは長い期間を設けてこの1冊をもし旅の前に読みきることが可能であれば・・・・ ご自身の旅に向かう街や地方にちょっぴり変化が増すかもしれません そして、この国の(主にイングランドですが)近代へと続く歴史を紐解く糸口となること請け合いです |
こちらのページに関しては、全て私の独断になります
お読みになっていただいた後のご感想は、皆様それぞれに感じることに相違があるかと思います
その旨ご了承の上、お楽しみいただけたら幸いです
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