今月のお薦め本 



〜2006年 8・9・10月〜

                                                         

今年の殺人的な暑さの夏は
私にとっては何時にも増して苦しい季節ではありましたが
過ぎた今となっては
「今年も夏休みってなかったな〜」と
8月・9月って何したっけ・・・?・・・

旅へご出発するお客さまをお見送りして、
世界水泳大会へ参加した母の帰国のお出迎え、
お盆時にご出発する方々の航空座席の争奪戦
様々なことがあった夏でした

今となっては毎年の夏の思い出はこんなもの

それでも深夜英国についてのお気に入りの本を
手放さなかったのは言うまでもありません


そんな読書感想文が宿題の小学生よりは
きっぱり読んだ!と言える・・・数々の本の中から
今月もご紹介します


きっと皆様の旅にもお役に立つでしょう・・・(?)
ことを祈りつつ

来年の夏は英国に滞在しまくるだーーーっっ






秋の味覚No.1は栗ですよね?




ヨーロッパを旅してしまった猫のはなし





ヨーロッパを旅してしまった猫のはなし


平松謙三 著   ブルースインターアクションズ  ¥1,600+税  2005年06月初版






クラクラするくらい様々な著作が並んでいるコーナー
この『赤』がいきなり目に飛び込んできました
鮮やかな黄と赤、
良く良く見ると下に真っ黒な猫

何て色の配色が綺麗なんだろう・・が第一印象のこの本でした


我が家にも2人の猫(リキ&まあちゃん)が家族としてもう長い
逆に彼等の居ない生活はここ数十年はなく
常に代々彼等は居る

だから家族が全員での海外旅行は
丁度先代の飛(トビ)がいなくなって・・・
現在の力(リキ)が来るまでの数ヶ月間に行ったオーストラリア旅行から
すでに11年が過ぎてしまっていました
(うちの猫達は絶対に外泊はできません
檻の中つうのを知ってしまってから、
そこへは病気での入院以外は入れたくないし、
彼等はその中では眠れないのは火を見るより明らか)

しかし、今まで各国の空港でわずかに見かけたのは
やっぱりワンコ(犬)が多かった

しかし、そのワンコ達も決して快適な旅ではなく
むしろお互いの空港での検疫は私たち以上に長く、
寂しく、辛いものだと知っていたし、
また且つ彼等はその試練に耐えられる力を持っているから
当然移住以外に猫を連れての海外旅行は問題外

だから、私にとってはこの本は
目からうろこボロボロ・・落ちまくり・・・
「もしかしたら、うちの子
・・まあちゃんは無理だけど、未だに馴れていないから・・
でも、リキは一緒に行ける日が来るかも」と
夢のような気分にさせてくれました
さてさて、本当にうちのリキでも
本書に出てくる主人公の黒猫ノロちゃんのように
一緒旅ができるのでしょうか・・・?!


   


先ずは開くと見開きに
今回の旅7月29日から8月20日までの22日間が
ノロ(敬称略)の一言ダイアリーになって
彼の呟きが写真の様子で綴られています

彼は電車も航空機も自動車も大丈夫
これって凄い!本当に凄い!ことです
うちのリキもまあちゃんも初心者(?)の車でさえ
もうパニクリまくりのちっともじっとしてくれません
何が起こったの!というくらいの騒ぎよう・・・そう言えば・・
掃除機の音や車のエンジン音、雷は我が家の子達にとっては
怖いもの3大天敵でした・・
もうこれだけでもうすでに一緒旅の希望はなくなりました・・・

ノロはどうして大丈夫なんだろ・・・あとで巻末ページで納得

まあ、1番気になっていたのは
ヨーロッパまでの約12時間のフライトによる
航空会社の対応は・・・?
正直18年の旅行業生活で『猫』の搭乗手続きは行ったことはございません

1ページ目の一言
“犬にできるならノロにだって”

確かにそうなんです!
気がつけば国内線の航空機には猫は座席に一緒に搭乗できるのです
(もちろん処々の手続きは要)
では、国際線はどうなのか・・・??

著者達は今回ドイツ〜スイス〜イタリア〜北欧〜オランダ、
最後はパリという旅程を取っています
間は車で移動し、
その都度滞在する街にて予約なしでお宿を探してもいます

お宿もノロ受け入れには
何ら問題ナシ!

やっぱり1番の問題は長い移動
しかも、1度乗ってしまったら早々には降りられない!

しかし、今回著者が調べてくれた
航空会社の規定には私もビックリ!
各航空会社によって受け入れ態勢の違いは多少あるものの
(データは2005年ということですが、あまり変化はないでしょう)
やはり欧州航空会社は家族同様との考えが反映しているのか、
かなり家族の希望に沿った対応

機内に一緒に入れるのはほぼ我が国の航空会社でも大丈夫
しかし、条件が欧州会社に比べてちょっとタイト・・かな?
それでも、ワンコに比べれば
(彼等は機内には一緒に居られない大きさに関わらず)
かなりポイント高し!!

あとは、大人でも時には飽きるフライト時間約12時間を
如何に落ちついて過ごせるか・・・
お隣の乗客さんに「猫アレルギー」の方が居ないか・・などなど
考えることは満載あるかと思います

それでも彼(ノロ)は著者が心配する以上に
普段とほぼ同じように過ごせたこと!
もう私なんて我が家の子達の飯能が普通と思っているので
それだけでも「名犬ラッシー」並のスーパーノロです

まあ、やはりそれにはやっぱり巻末の何故ノロは
今回の長旅ができたの?という育て方に納得がいってしまうのですが・・



  


人と同じで食事やトイレ、ベッドなどの生活習慣は
当然旅に出れば違ってきます

その違いを受け入れられる子だったら
それは“人”であれ、“猫”であれ・・・日々楽しく過ごせるのだ・・という
極めて簡単なことを改めて気づかせてくれました

ノロは彼等猫特有の好奇心も持っているし、
それは皆さんの家族にもいる猫達とうちの子たちと
なんら違いはないと思います

しかし、 ノロは著者たちと毎日きちんと向き合って生活し、
彼等への信頼感も強く、
また日々国内旅でも日常一緒、ということも大きな要因
もちろん、子供のときからの生活習慣の賜物でもあります
(それでももちろん!その子たちの持つそれぞれの性格もあります)

人の子と同じように大切なトイレと
日常使っている彼等の「お気に入り」などの持参もあり
当然荷物も増えますが
それ以上に一緒に居られる大事な時間
新しいことが毎日発見できる喜びには変えられない

上記の彼等のコースを綴った旅行体験は
本当に羨ましいの一言に尽きました




旅につきものの“トラブル”はいくつか起こるものの
それでも、猫と一緒に旅する異国の旅人に
それぞれのお国の方々の反応も楽しい

一緒に写真に撮ったり、
声をかけられたり、
よもや旅人とは思わずにすれ違った車のドライバー話しかけられたり、
ノロが一緒だから著者達も数倍の旅の楽しさが増し、
その様子がありありと伝わってきます

何時の日か
うちの子たちとも新しい何かを一緒に発見する喜びを見出す日が来ると・・・願って・・・
私のお気に入りの本たちの棚からこの1冊がはずれることはありません

秋の夜長に羨ましながら
ページをめくる本としてお薦めします


うちの次男坊 力(リキ)      うちのお嬢様 まあ
うちの「一人っ子どうし」まったく仲良くない2人
ご飯も寝るのも甘えるのも・・まったく別々
左:アメショーとペルシャの両親を持つ 我が家の次男坊11歳の力(リキ)
右:三毛 3月からうちの子 5歳くらいらしい気位高いお嬢様 本名大地真央 通称 まあちゃん








こちらのページに関しては、全て私の独断になります
お読みになっていただいた後のご感想は、
皆様それぞれに感じることに相違があるかと思いますが
少しでもお楽しみいただけたら幸いです
  





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