Sportsの窓
EPISODE 8
〜 2008年度 六カ国対抗戦 〜
“ワールドカップ後 初めての北半球決戦”
【1】

昨年10月に幕を閉じた4年に1度のワールドカップ後、
私にとってはまだまだその余韻に浸っていたかった・・・
がっ!
しかし、世間様に流れる時間は光陰の如し早く
ぼーとしている内に年も明け、
あやや・・という言うとるうちに否応なしに
待ちに待った
年に1度の北半球勢の新しい戦いはすでに始まってしまったのでした・・・
そして、現在では北の地方を除いては
桜も散り始め、さあ忙しかったときに観られなかったテレビや
読めなかった本を・・・と思っていたら
何時しかすでに“浦島太郎”の私が居る・・・![]()
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| 6 Nations 2008 順位結果表 |
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【第1節】
2月の声を聞くと共にキックオフの笛の音も高らかに鳴った
2月2日からスタートした
WC後初の北半球決戦
折りしも各国のクラブチーム同士の大会が最も熱を帯びた時期でもあり
“昨日の敵は今日の友”とばかりに代表チームメンバーは
自国の意地とプライドを賭けて信頼するコーチの元に集います
たった半年前にも満たないWCで共に戦ったメンバーが大きく入れ替わった国
信頼すべく・・そのコーチ陣がまるっきり代わってしまった国
それぞれが前回代表ユニホームを着た当時とは大きく変化した
その成果が問われるこの大会
誰もが次ぎの南半球での対戦にすでに繋がる第一歩と考える
今年の六カ国対抗戦
ラグビーファンには「面白い」だけでは済まされない
そんな大会の幕開けに相応しい3試合でした
2月02日
14:00
アイルランド対イタリア
16 - 11
(Half Time 10 - 3)
<Croke Park>

高いラインアウトのイタリア 公式サイトより
昨年のWCでは両国共に“このメンバーは最強”と言われながらも
思うとおりの結果が出せなかった
アイルランドとイタリア
ほぼ昨年とメンバーも首脳陣も変わらないアイルランドと
逆に大ベテランの大黒柱9番トロンコンを欠き
首脳陣も大きく変わったイタリアとの開幕戦
やはり地元であることや変わらぬメンバーで戦うアイルランドが
オガーラのキックも成功率も高く、
彼だけで今回11点とたたき出したスタートは
この大会も危なげなく進めるだろうという予感を醸し出していました
とはいえ、この試合は本当に“紙一重の勝利”
ペナルティーゴール1つ分、トライ後のコンヴァージョン1つ分の差のみ
オガーラのキックからの展開がほんの少しイタリアよりも速かった・・・
フォワードについてはほぼ互角、嫌力ではイタリアの方が勝っていたかも
むしろファワードはイタリアの方がモールもラックもよく進めていたし、
両チーム一つづつのトライがアイルランドはバックス15番のデンプシー
イタリアは3番カストロジョヴァンニということにも現れているのでは・・・と・・
唯一ラインブレイクからの展開はアイルランドの方が勝っていたのかな・・?
もう一つ仲良く1つづつシンビンで退場したアイルランド6番のイースタビーと
イタリア4番デラープはいずれもセンターフォワードだった、というのも
・・両者両成敗って感じでしょうか・・・
2月02日
16:30
イングランド対ウェールズ
19 - 26
(Half Time 16 - 6)
<Twickenham>

1988年以来初戦トゥッケナムで勝利したウェールズ 公式サイトより
正に“悪夢”としか言いようのないスタートを切った
地元スタジアムでの初戦に敗れたイングランド
昨年WCでの苦い経験から首脳陣をガラッと変え、
代表引退した選手を除いてはほんの少しのメンバー交代のみという
おなじみの長い代表選手達で
ここまで大きく変わったレッド・ドラゴンは
“指導者でこんなに生き生きとするものなのか・・?!”と
ある種の驚愕に近い驚きを与えてくれたこのチーム
対するイングランドもほぼ昨年WCメンバーを軸に
若干の若手を入れたにしても
相変わらずジョニの左足に頼る点数、
しかもご自慢のフォワードがスクラムではうまく押せず
逆に押さえ込まれてしまう有様では
後半ファワード、バックスと噛みあい始めた
ウェールズお得意のオープンサイドへの展開まで行ってしまったら
イングランドと言えども勝ち目がありません
それでも、点数だけを見れば
僅か1トライ差・・5点はやっぱりイングランドチームとしての点数は
ジョニのキックが大きくものを言っています
この1戦で今大会の両国の未来を感じさせたもの・・・と思ったのは私だけではないはず・・・
それにしてもウェールズファンからしてみれば
ちびっ子・シェーン・ウィリアムズのトライは正しく胸のすくような見事な喝采ものでした
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2月03日
15:00
スコットランド対おフランス
6 - 27
(Half Time 6 - 17)
<Murrayfield>

今年の開幕戦を祝う北の国に乗り込んだおフランスファン 公式サイトより
まだまだ真冬と言ってもよい、この国での初戦は
厳しい寒さの最中地元スコットランドには手痛いスタートとなりました
「正確無比のキッカー」314点をたたき出しているパターソンのベンチ入りにも
不安を残したまま・・・後半出場しましたけれど・・・
へディンヘッドコーチは10番パークスと9番ブレアーの2人に託し
そして、主将ホワイトに大きな期待を寄せて
この初戦に臨んだように思います
しかし、終わってみれば
10番パークスの2つのペナルティー・ゴールのみで遭えなく敗退
スコットランドがもう少し速い段階で
おフランスのフォワードが持つ若干の穴を見つけていれば・・
(前1列が噛みあっていず、最後のディフェンスで崩れていた)
そして、パターソンが出場していれば・・・と
後悔ばかりの不完全燃焼で終わってしまったことが残念な1戦でした
【第2節】
2月09日
16:30
ウェールズ対スコットランド
30 - 15
(Half Time 10 - 6)
<Millennium Stadium>

ちょろQのようなウェールズ11番シェーン・ウィリアムズ この日2トライを決める
公式サイトより
先週敵陣にてロンドンは憎くきイングランドを破って
凱旋した後初の地元ウェールズで迎える初戦は
長きのライバル スコットランド
しかし、先週の興奮冷めやらないウェールズ地元ファンは
もうすでに勝利を手中に収めたかの興奮のスタジアム
中でも先発ウェールズのハーフ団は今や勢いのある9番フィリップと10番ホック、
相手が彼等の動きに慣れていた頃
もう一つのベテランハーフ団ピールとジョーンズを抱えるこのメンバーは
フォワードがきちんと仕事をすれば
そこからこのハーフ団からバックスへ回し、
速い展開(オープンサイド攻撃)にて渡っていく楕円球は見ていて気持ちよく・・
それがこのちょろQのようなウィリアムスに渡れば
それはもう彼等のラグビーになります
スコットランドも点数だけ観れば・・・と思いきや
本日はパターソン1人の右足のみから生まれたもの
おまけに先週の試合でバックスの守り神15番のラモントを怪我で欠き、
(これで兄弟ラモントを失ったことに・・)
おまけに頼みの綱の主将ジェイソン・ホワイトまで怪我で失う・・という辛い1戦に・・・
ウェールズの地元声援しょっての彼等らしい試合運びも然ることながら
私には前半と後半始まっての40m級の離れたゴールキックを決めた
スコットランド・パターソンの冷静さに
北の我慢強いラグビー魂を垣間見たように思いました
2月09日
17:00
おフランス対 アイルランド
26 - 21
(Half Time 19 - 6)
<Stade de France>

おフランス10番スクエラを振きり、突進するアイルランド主将オドリスコル
公式サイトより
試合時間がもう少し長ければ・・・おフランスは敗れていただろう・・・
試合終了後にご贔屓のチームが敗れたとき
毎回懲りずにそう思うこと
正しく双璧のアイルランドとおフランスの第2戦は
試合終了後そう感じた展開になりました
しかし、終わってみればトライ3つのおフランスに対して
トライ2つのアイルランドが敗れたのは当然で
しかもトゥールーズでのチームメイト2人による
(11番クリーク2つ、15番ヘイマン1つのトライ)ものだとしたら
この勝利はやはり勝つべくして勝った・・・
個人主義的おフランスの力だろうと
納得をせざるを得ないのです
ただ今回の試合でアイルランドの名将オサリバンヘッド・コーチは
6人ものポジションをこの試合で変えました
バックスではマーフィーとトリンブルを変え、
フォワードではイースタビーとベストを変え・・と・・・
今後の試合へもどう影響するのか、解らないけれど
それでも、あと5分長ければオドが無理やり持っていったのにな〜と思うのは
きっとオド贔屓の私だからでしょう・・・
2月10日
15:30
イングランド 対 イタリア
23 - 19
(Half Time 20 - 6)
<Stadio Flaminio>

後半交代したジョニとシピリアニ 新旧フライハーフのツーショット
でも・・寂しいな・・・
公式サイトより
この点数の結果を誰が予測しただろう・・・
まさか後半試合終了間際にトライ、得点し
ひやりとさせられたイタリア軍団に・・・
怪我や病気でスタメンを次々と失い
そのため若手起用中心にならざるを得なかったイングランド
主将もヴィッカリーから5番ボスウィックへ代わり
控えも一人足りない7名という布陣で臨んだイングランドのこの1戦
しかし、ちょっぴり明るいニュースが
得点13点をおなじみの左足で稼いだ
ジョニが通算1,000ポイントを超えた、という試合になりました
しかし、前半のそれも開始15分までに2トライで点数を重ね
結果後半60分ジョニのペナルティーが最後の得点となったイングランド
地元の後押しがあったとしても
何時かはイタリアもイングランドを破る日がくるかもしれない・・と
悲しいような・・それでいて、やっぱり目の離せないイタリア戦と
思い起こさせてくれた1戦になりました
何故ならばセットプレイでの接戦では
イタリアの方が勝っていた事、
フォワードのラックから出るパスはイングランドよりも綺麗に出ていたこと
相手フォワードがベストメンバーではなかったとは言え
やっぱりがつがつ行く力強いフォワードはイングランドのお家芸
頑張ってくれよ〜イングランドのおっさん達
やっぱりフォワードで勝たなくっちゃー
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【お詫び】
もうすでにラグビーがお好きな方々は
プレミアシップラグビーの結末に
すっかりと心を奪われていらっしゃる頃だと思います
しかし、私にとってはまだまだ終わっていないため
皆様にもお付き合いいただいておりますこと
お詫びいたします
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私の探し方がずさんなのか・・?
北半球ラグビーについてのニュースが本当に少なく
BBCニュースの英文を拾い読みをしている日々です
それは仕事がピークの際はそれも叶わず
後戻りして探っています
そんな状態からですので、
謝った勘違いの解釈もあるかもしれません
どうぞ、そんな時はお見逃し下さいますか、
これちゃうで〜とご指摘、ご指導をお待ちしております
またどうぞ、ラグビー観戦にご興味がおありになる皆様からの
ご意見・ご質問をお待ちしております
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注)これはあくまでも私個人の感想になります
皆様それぞれのご感想やご意見をお持ちでいらっしゃることと思います
皆様のご意見などお待ちしています
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