財布の紐がゆるむ時      



〜こだわりの洋食器 (2)〜


日々夏が遠ざかり・・やっと人心地がつけそうな季節に入ってきました

私達の国、アジアではこの夏のシーズンは
絶対にアイスティーが美味しい!






冷たいものが苦手、冷房が苦手・・とおっしゃる方もいらっしゃいますが、
私自身は絶対に冷たい飲み物や冷房は夏には欠かせません

そして・・・グラスたっぷりの氷とつめたいお茶が肌寒くなる頃になると
アンと求めたティーツリーに下がっているお気に入りのマグで
3ヶ月間いただけなかった暖かいお茶用の茶葉を入れている缶を
やっとこさ!冷蔵庫から出し始めます


我が家のお茶缶
我が家のお茶缶
カナダ在住の友人が送ってくれた缶


そろそろ暖かいお茶がほっとする晩になりつつあります今日この頃
ロンドンなどで手に入れたお気に入りの
たっぷりマグでの一時が殊更嬉しくなる季節始まりです









【マグカップ】


使いもしないのに
目で楽しんだソーサー付きのティーカップを以前からもとめていました


ソーサーつきカップ


しかし、英国でお世話になったB&Bでいただくお茶のほとんどが
マグでのたっぷりと淹れられた、気さくなご挨拶代わりのミルクティー

6週間お世話になったSidmouthでの大好きなロイとジェニーの家でも
よく友人達が集まるキッチンで
さっと出されるのがマグでのお茶でした

ロンドンでも必ず滞在するアンの家でも
先ずは入れてくれるのが大きな“ベティーポット”に
大きさの揃った柄違いのマグでのたっぷりとしたお茶


今まで英国で持ち帰った食器類の中では
これからの季節には毎晩フル活動する
洋食器としては気楽なマグのご紹介です




そして、今後もきっと増え続けるであろうこのアイテムに
次回の旅でもどんなお気に入りに出会えるだろうと

とても楽しみになるのです





: 記念のマグ :


Sidmouth international schoolのマグ
Sidmouth International schoolのマグカップ


英国、旅好きでありながら
どうして?と首をかしげるくらい・・なんでこんなに英語が苦手なんだろう・・
生来の勉強嫌いということもありますが、
どんなに気持ちがあっても、年月かかっても
きっとこれだけは無理・・・と

しっぽ巻くことにかけては胸張って言えるのが
英語にまつわる全てのこと

そんな私が約10年前に「清水寺から飛び降りるくらい」の決意で向かった先が
英国南西部の小さな街Sidmouthのこれまた小さな英語学校

その後に続く長い旅を目の前にぶら下げながら
嫌々ながらの学校生活スタートでした

お金の続く限り旅をするには
会話が成り立たなければ安い旅行=すなわち長い旅はできまいと・・

そんな果てしなく低い志の元
当初の予定4週間、その後は悔しさの表れ
2週間延ばした計6週間通った学校オリジナルグッズの一つです

絶対に母国語禁止のこの学校オリジナルマーク付きのマグは
私にとってはかけがえのない記念の品
泣いて、笑って、恥かいた思い出深い場所の一品です

この街から始まった旅を8ヶ月後に
とうとう日本へ戻ろうと決心した最後の場所は
迷うことなくこの街へ1週間戻りました

ロンドンからコーチで向かう車中では
初めてSidmouthへ向かった時の緊張感が嘘のようで
これを最後にしたくない、という悲しいような気持ちが
今でもつい昨日のようによみがえります・・・

学校生活でもお世話になった
ターナー家で過ごしたその1週間は
すでに生徒でもないのに学校のこれまた小さなラウンジへ
お茶の時間になると図々しくもよくお邪魔していました

そして、明日はもうロンドンへ戻る、という日
この学校のスタッフで生徒全員の“おとうさん”的存在のチャールズへ
学校のロゴ入りマグはまだ売ってる?と尋ねると
“もちろん!まだ少しあるよ!”と職員室から持ってきてくれたのが
このマグ2個

“明日ロンドンへ戻るんだろう・・これを持っていきなさい”と
用意したお金を受け取らずに
大きな体の大きな手で包み込むように
チャールズがそっと渡してくれたのがこのマグ達でした

いつも学校のロゴ入りトレーナーを着て
生徒が判るようにと・・週1で学校が出してくれる
エクセター行きのバスへ必ず同行して
あのおしゃれな街中でもそのトレーナー姿のチャールズ

生徒一人一人の顔と名前をいち早く憶えてくれ
何かと声をかけてくれる彼は
ときどき生徒にサービスし過ぎて
監督役のスザンナに怒られてもニコニコしているのも日常茶飯事

また、彼女に怒られなきゃ良いな〜と思いながらも
渡してくれたことが嬉しくて・・
思わず涙が溢れてきたことが忘れられない、
そんな思い出を持つ大切なものです








: 手になじむもの :


ヒールズのマグ
Haelsのマグカップ


ロンドンでのショッピングとして以前は絶対に外せなかった場所が
地下鉄Sloane Sq.,のKing's Road

この通りはPeter Jonesをスタートとして
数年前にオープンしたDuke of Yorks Sq.,
アンティークのAntiquarius、インテリアのHabitat、Heal'sと
インテリアや雑貨好きには欠かせないショップが立ち並んでいます

そして、ここから徒歩10分くらいで行ける
Conran Shopへのアクセスも便利という利点は
ついつい足が向く場所

そこで見つけた、このマグ2個

今は決してそのことが重要ではないのですが、
当時は“口元が薄いもの”ということがマグにおいては
自分なりの条件がありました

しかし・・このカップを探しまわったその時は
今でもはっきりと何故か記憶しているのが
“手になじむ&口元薄く”がポイントで
たったこの2つの条件を満たしてくれるマグを見つけることに
ほとんど狂喜のように様々なこの通りのお店を
行き来して探したことを憶えています

今思うと、何故?と思うくらいなのですが、
しかし・・これを見つけてからすでに10年以上が経っている現在でも
割れないように大切に使ってきたことに
今更ながら出会えた、このマグは
今後も私のお茶にはなくてはならない大切なものになっています


見つけたショップは通りの一つ
Heal'sでした

Heal's


シンプルでありながら
私の手にすっとなじんだこのマグはショップ内でも
山のように積み上げられてディスプレイされていました

如何にも日常使い・・
柄もなければ、一切のロゴもない・・という
一見素っ気ない食器でしたから
最初に見たときはまるで目に残りませんでした

しかし、足を棒にして
一回はこのHael'sで色鮮やかなカップを見渡し、
すでに次のショップへと進んでいたにも関わらず、
再びとってかえして、2度目に訪れた時に
恐る恐るその山からそうおっと一つ取って手に包んだとき
すっと・・このマグが手になじんだのです・・・

口元は薄すぎず、厚くもなく
毎日のお茶には安心して使える程度の強さを持ったカップ

この感覚は個人個人の差もあるので
だからこそ
自分にしっくりとくる・・ということは
まるで“わらの山から1本の針を探す”が如くだと思いました

そして、紅茶、コーヒー、日本茶、中国茶と幅広く
どんなお茶を淹れても色も美味しく写る白

徐々に暖かいお茶が恋しくなるこれからは
更に「私の手になじむ」がとても嬉しい

早くこのマグが活躍する季節を心待ちにしています









: 仕事モード :


サラ ガーデンシリーズのマグ
WedgwoodのSarah's Gardenシリーズのマグ


このマグを初めて見たのは1998年
Corkというアイルランド第2に大きな街の食器屋さんでした

その当時1番新しいWedgwood新作シリーズでした

まだまだソーサーつきのカップがWedgwood社の定番でしたから
大降りなマグと現代的な柄の
このSARAH'S GARDENシリーズを見た時は
一種新しい社の意気込みと挑戦が感じられました

それと同時に
長い年月をかけても飽きのこない
いくつもあるシリーズの柄を見事に目新しさと大胆さという2つで
しばしばライバル社としても比較される
Royal Dolton社やRoyal Albart社の今までのシリーズとは
明らかに一線を引いていました

実は最初にCorkでこの食器類を見た時は
ああ・・Wedgwoodもとうとう新しいものに変わっていくんだな・・、という
ちょっぴり寂しい気持ち、と
同時にこれからこのシリーズはいつまで生き残るかしら・・という
意地悪な気持ちがしたのも事実でした
きっと数年で消えてしまうシリーズの一つに過ぎないと・・・

しかし、それが数年後に自分の生活に登場するとは思いもよりませんでした
しかも北半球は遥々カナダから


右のブルーの洋梨のマグカップは
長年バンクーバーに住む友人からのバースデープレゼントでした

彼女もご主人も大のコーヒー好き

お茶好きな私のために
今までも素敵なカップを幾つか贈ってくれていたのですが
その中の一つがこのマグでした

とにかく自分の持っているものの中では最大で、
彼女の家でもこのマグにたっぷりとコーヒーを入れて
生活の中で日々楽しんでいる、というコメントつき

いただいたこの大物は
それからロンドンで見かけたショップで
様々なアイテムを揃え、どうどうとウインドーを飾っていたのは
本場英国でも長い間親しまれてきたシリーズになったことは言うまでもありませんでした
すかさず左側の色違いを求めたのは当然のことと思っています

それからは、このカップで入れたお茶がなくなるまでは
仕事を中断することなく進める・・という
一つの決め事のようになっています

何しろ容量は通常のマグの1.5倍

確かに最後は熱いお茶が冷めるかもしれませんが、
この1杯がある限り
席を中座することなく机に向かえます

この中身がなくなるまで頑張るのよーーーっっ!と
後押しされてるようでもあり
このマグにたっぷり好きなその時いただきたいお茶を淹れると
自然に仕事モードになります

“さあっ!もうひと踏ん張りっ!!”

贈ってくれた友人の応援も一緒のような気もして
秋や冬の夜長にはちょっと冷えてきた指先や手を温めてくれる・・
そんなちょっとした一息も与えてくれます

友人宅ではどんな時にこのマグが登場するのか・・
想像するのもちょっと愉しいのですが
でも、きっと私のような時ではないことを願っています・・

優しい色合いと写実的なガーデンにまつわる柄のこのカップには
1日の疲れを取るべき穏やかな時間が流れる時に登場していますように・・と・・


現在ではこのシリーズのマグカップは形が変わってしまい
寸胴タイプの頼もしいものではなくなりました

Wedgwood


そして、絵柄も様々な花や野菜が消えていき・・・
ちょっぴり寂しいな〜と思う今日この頃ですが、
少しでも長く、
私たちに心地よさを与えてくれる
このシリーズが消えてしまわないように祈るばかりです









【おまけ】



Royal Dolton社のミルクピッチャー
友人のお土産
Royal Dolton社野いちご村シリーズ
“Wedding”のミルクピッチャー




不思議なことに私にとっての洋食器は
旅への思い出がぎっしりと詰まったアイテムの一つです

その時それぞれに思い出があり、
それは何年たっても色褪せることなく
その気持ちも一緒に詰まっているようで
“これ一つがあれば・・”という単なる生活用品ではないようです

確かに「物欲」すごいかも・・・と思うことしばしばですが、
それも旅の足跡のように切っても切れないわけですから
“まっ、いっかー”てなものです

一つの旅が終わってもこうしたことにふと気づきながら
またまた次の旅では何が見つかるだろう・・と、
いつも期待せずにはいられません




Royal Dolton社のマグ 
Royal Dolton社の野いちご村のシリーズ
“冬”と“春”のマグカップ


もう何年前にロンドンのリージェントストリートのショップで
出会ったか忘れてしまったくらいのマグカップ
毎朝の朝食には欠かせません

形には支障はありませんが・・・さすがに柄が消えてきました・・・



Conran Shopのミルクピッチャーとシュガーボール  Conran Shopオリジナルマーク
まだ日本にショップがなかった頃のロンドン Conran shopのオリジナル
シュガーボールとミルクピッチャー
右はそのミルクピッチャー裏の刻印マーク

もうすでに廃盤になってしまった
ConranShopオリジナルのシリーズ
とても丈夫で毎日使っても平気だよ!というくらいの心強い磁器です
色もどんなカップでも合わせやすい、しゃっきとした白
実際はお茶の場面だけでなく
小さな甥っ子のご飯茶碗になったり、
ドレッシングを入れたりと大活躍!

今後もどんな場面で活躍してくれるのか、
頼もしい彼らです!


裏のマーク
これはシュガーボールの裏のマーク



自分の旅において
そのものたちは再び英国を訪れても
すでに本場ショップから消えてしまっていたとしたら
それは私だけの貴重な“アンティーク”になっていることも
自分だけのその後の大きな一つの楽しみにもなっていることに
ほくそ笑んでいることもある・・今日この頃
やっぱりこだわりのお気に入りを自分で見つけた成果は嬉しい!です!










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