財布の紐がゆるむ時      




〜 英国Cloth&Fabric 〜


ザ・クローズ・ショップ
ポートベローマーケットの布専門ショップのロゴ



英国を訪れる度に機会があれば
その街のマーケットへついつい足が向かってしまいます

その中でも旅に出る前に
しっかりと予定に入れておかないと・・・と思うのは
じっくりと見たら1日では足りないくらいのショップと
週末には加えてぎっしりと軒を連ねるストール(露店)満載の
ポートベローマーケットは早朝からの勝負!

地元のみならずとも1度は覗いてみたいロンドンのマーケットの一つ
ポートベローはご存知ノッティングヒル駅からラドグローヴ駅まで連なるマーケットです

そのラドグローヴ駅から程近い場所にあるのが
小さな布専門のショップ

The Cloth Shop

休日で賑わっているポートベローマーケット開催の土曜日には
そのショップだけが何故か周りの喧騒からは
懸け離れて静か・・ひっそりとしていました

ポートベローマーケット
奥に見える赤い陽差しのショップがそのCloth Shop


店内はこれでもかーーっっ!!というくらいに
様々な布が積み上げられ、立てかけられていて
外から見ても中からでも小さなショップですが、
中身がぎっしりと詰まった宝石箱のようです


The Cloth Shopの店内
外の喧騒とはかけ離れた空間のThe Cloth Shopの店内


以前女性雑誌の片隅にこのショップの記事が載っていて
いつか訪れてみたい、という気持ちが片隅にあり
賑やかなマーケット開催日
(この周辺のショップはその陽しかオープンしていないショップが多い)
いつもとは逆にラドグローブ駅から向かいました

思わず日本のセレクトショップのバイヤーが訪れる、という評判もうなずけます!

店内のディスプレイ
店内のディスプレイには思わず魅入ってしまいます

一見雑然としている店内なのですが、
小さなコーナーには美しい布で作ったクッションのディスプレイには
思わず目を見張ります


また、外からのウィンドーにはお洒落な空間を作っています
(ウィンドーショッピングにも足が止まるでしょう!)

ショップのウィンドー
外からしか見えない窓辺のディスプレイ



“布”と言っても
残念ながら子供時代から手作りがもっぱら弱い私は
夏休みの宿題、というと手先の器用な母が大活躍!という・・・
今だから言える情けなさ・・

自分で1枚の布から何かを作り出す手は持っていないけれど・・・
様々な色や素材、デザインの何故か人の手で作ったものには
すぐに感動してしまうので
作れもしないくせにあれも!これも!と欲しくなってしまいます
(そして・・自分で作れもしないくせに
“あの布にはこんなバック・・”と妄想ばく進・・ )

こんな布の海の中でどっぷり浸かる前に
今回このショップで選びに選んだのは
すでに出来上がっているもの
アンティークリネンのタオルでした

アンティークリネンのタオル
左奥はマーケット購入で真ん中、右の2枚はCloth Shop購入


真ん中と右の2枚はショップの中でいろいろと探って
モノグラムイニシャル付きを見つけました
(アンティークものは何となくイニシャル付きが好き)

1940年代のおフランスものだそうです
2枚合計のお値段は£24.00也!

決してお安いものではありませんが、
自分で日々の中で気持ち良く使えそうなもの、
飽きのこないもの・・長く使えるもの・・・として選んだものです

真ん中の1枚は帰国後洗濯して、
日々のタオルとして使用しています
とても吸水性も良く、肌触り(これ重要!)が良くて
シャンプー後の髪拭きには欠かせません

右はキッチン使用にはとても重宝しそうで・・・
何しろ“ガッツリ”タイプ
顔でも拭こうものなら根こそぎ持って行かれそうなくらいな肌触り・・・
でも、頼りがいのある大きさ(通常のティータオルより大きい)で
鍋拭きでも大丈夫!


おフランス製ということもあり、
何故か太ったおかみさんの腰に下がっていても似合いそう・・という代物です

中央のタオル 右のキッチンタオル
誰のイニシャル、マークだったんだろう・・と想像力がかきたてられます



今回はそんな幾つか英国の旅で買ってきた
布たちとそのショップのご紹介です

持ち帰ってからいろいろと見て楽しめる、
使ってみて重宝、作る楽しみ(これは母が・・・)もあり、
また、私達の国の布デザインとはちょっと変わった織物のほんの1部ですが、
1枚の布地から様々な創造ができるのも面白い!

多くはありませんが、
荷物になっても決して嵩張らない・・
そんな英国産の布たちは女性のみならず男性が購入してもおかしくない!
むしろ女性への御みやげにしたら、ちょっと気の利いているお品物
(そして、不思議とショップスタッフはほぼ男性陣)

たまにはこんなお買い物もいかがでしょう!

The Cloth Shopの布
The Cloth Shopの店内





作ることができなくても、
もちろん!ご自身でオリジナルが作れる方々も・・・
目についた1枚の布からいろんな世界が広がるかもしれません











【 英国の布 】


今回のページを作る前にちょっと疑問に思ったこと

Cloth”と“Fabric”は
どんな違いがあるのでしょう・・・

ネットで調べてみたら
解りやすかったのが、これ!

1)  Cloth  布巾みたいに、少なくとも端っこ縫ってあるもの
 (ティータオル、キッチンクロスなど・・)


 
2)  Fabric 織物  仕立てる前のグルグル巻いた状態のさらの布
 まだ形になっていない1枚布

今まで様々なイギリスの家庭において
キッチンには必ずあったのは
日本の布巾、というも言うべきティータオルやキッチンクロス

特にリネンものはアンティークにも代表されるように
何年使い続けても日々使い勝手が良くなる、という優れもの

ご承知の通り乾きは早いし、
使っていくうちにどんどんやわらかくなり・・
吸水性が抜群!です

一家に何枚あっても重宝している様子を目にして

イギリス旅の帰国荷物の中には
必ず最低2〜3枚は友人達や我が家のキッチンにと
持ち帰っておりました


マーガレット・ハウエルのティータオル
イギリスのデザイナー
マーガレット・ハウエルのティータオル
リネン100%の優れもの




旅して訪れた街の様子を描いたものや
イギリスデザイナーもの・・と、
日本ではお目にかかれないデザインのタオルを購入しています

しかし、そんな購入の仕方から
今後はイギリスにしかないショップオリジナルも目に入るようになり、
改めてティータオルの需要に感心しながら・・
更にそのショップにしかない
Fabricにも興味が沸いてきました

そんなことから幾つかロンドンで購入した
“布”たちのご紹介



手作りがお好きな方々へ
ご自身の楽しみや御みやげにも持ち帰りやすく、
日本では中々手に入らないこだわりもののご紹介です






:: Cabbage&Roses ::

キャベッジ&ローズィズ


キャベッジ&ローズィズの店内


ロンドンに2店舗構えるこのショップは
オリジナルデザインのファブリックを取り扱ってて
日本でもこちらの布が購入できるのは
解っている範囲では1店舗のみだと思います

(解っているのは東京二子玉川の“リネンバード”さん)

日本でも人気のキャス・キッドソンも
リネン、コットン、オイルコットンと様々なファブリックが支店で購入でき、
手作りの出来る方々には非常に高い人気を呼んでいます

特に今まで“英国=リバティ”というのが1番多く目にしているかと思いますが、
ロンドンでは今回ご紹介する小さなショップでの
オリジナルデザインのファブリックを
取り扱っているショップは数多くあるそうです

そんな中で1件お気に入りのショップのご紹介です

ショップ表


何度か足を運んだのは
2店舗の内ショッピングに良く訪れるチェルシー地区を通る
キングスロードのショップです

すでにその通りの終わり近くに上記のお店があります

1階の店内

外から見るよりも広く感じる店内は
1階2室、地下1階がショップになっています

上記の写真はその1階の手前側の商品がインテリア、服、小物・・とディスプレイされていて
奥の部屋はお会計+スタッフの作業台、
そして、小物のリネン類があります

店内奥

奥のこの部屋は突き当たりが大きな明るい窓があり、
この窓からの光が白い壁と大きな作業台、木の床をとても綺麗に映し出しています

壁にさりげなく下げられたジャケットはスタッフのものなのか?
売り物なのかは解りませんでしたが・・・

手前の部屋は中央にシングルベッドを置き、
まわりの壁に沿って小物、服、ブランケットのような
女性の部屋には欠かせない者達が彩り
外から創造する店内をちょっぴり期待以上の空間を作り出していると思いました

店内中心に置かれたベッド

店内中央に置かれたベッド
シンプルでありながら・・さりげない小物のデザインが素敵です

壁のディスプレイ ウィンドーに飾られた服や小物類

左は壁に飾られた服やソープ、フレグランスなどの小物類、
右は外から見えるウィンドーに飾られた服やバックなどの小物類です

外から見えるウィンドーディスプレイ オリジナルキャンドルや蜂蜜

左はウィンドーから見えるディスプレイですが、
ちょっぴりガーリー風のコーディネイトは日本でも人気が高くなっています

右はショップオリジナルのキャンドルと蜂蜜のボトルです

この写真の右隅に写っている地下に降りる階段があり、
その地下1階はショップオリジナルファブリック、
チィータオル、クロスなど布に関する品物がぎゅっと詰まった部屋になります

オリジナルファブリック

丸く筒状になった布やこのようにディスプレイされ、
実際にどんな出来上がりになるか?を解りやすくしてくれています
コットン、リネン、コットンオイルと素材的にも用途場所によっても
違った印象になります

コットン リネン オイルコットン

左はコットン、中央はリネン、右はオイルコットン

それぞれオリジナルデザインで1M単位から購入できます

リネン

上記もオリジナルデザインのリネンファブリックです

スタッフに欲しいファブリックを選んで欲しい分だけ(1m〜)
布を裁ってもらいます

キャベッジ&ローズイズのオリジナル布

上記は現在こちらのショップ購入して
残っているものたちです

上の奥2枚はリネンのファブリック、
左縦3枚はリネンのテーブルナプキンです
右手前2枚は同じくリネンのティータオル

そして、下記が布から出来上がった幾つかのバックです

リネン
リネンのファブリックを購入
ショップでベッドカバーになっていました


布バックと小物巾着
肩掛けも手提げにもなるエコバック
おそろいの小さな巾着袋も!

オイルコットン
オイルコットンのファブリック
水に強いのでテーブルセンターに

手提げバック
手提げ袋にしてみました
雨に強いので便利です


リネン
リネンのオリジナルデザインファブリック
カーテンとしてディスプレイされていました
肩掛けエコバック
かなり大きな肩掛け&手提げエコバック
大きめですが、小さくたたんで持ち歩き

麻は皺にも強いし、
何よりもどんなに大きな荷物になっても丈夫です

小さくたたんだエコバック

右上の大きなバックをこのくらいにコンパクトにたたむと
日々のバックにしのばせることができるので
待ち歩きのエコバックとして重宝しています


また、キャス・キッドソンで一躍オイルコットンは日本でも一般的になってきましたが、
元々水に強い、ということから
テーブルセンターなどにも使われてきました

しかし、デザイン的に様々な用途に使えるものが出てきたのは嬉しい限りです

また、麻はご存知湿気の多い我が国でも古来より上手に使われてきた素材です
しかし、デザイン性を振り返ると
欧州のデザインについ目が奪われてしまうのは
古い歴史のみならず・・・
文化の違いかもしれません

上記は全てリネンのデザインです
ベッドカバーやクッション、カーテンなど多様に利用できるリネンは
家庭を彩る手段としてもなくてはならないものなのでしょう・・・





:: Ian Mankin ::

イアン マンキン




ロンドンに住むセレブたちが住まう場所としても紹介され始めた
プリムローズにショップを構える
イアン・マンキンは1983年からこの地で営業

ショップ名ともなっている
イアン・マンキン氏によるオリジナルデザインのファブリックショップです



イアン・マンキン サイトより


この色使いのファブリックは6代続く老舗の工場で織られ、
そして、ここロンドンのショップへ・・と販売されています

シンプルではありながら目を引く特徴あるチェックやストライプの色使いは
手に取るとそれがとても上質な布であることに驚きます

一重にコットン、と言っても質感のある布は
インテリアの1部として使われるものにもうなずけます

当然お値段も私にとっては手軽に手が出せるものではありませんが、
小さなものを作るのには充分の端切れが嬉しい価格です

ただし、“端切れ”と言っても1mに満たない・・という80cmや70cmというものなので
小物を作るにはまったく問題ありません

イアン・マンキンの端切れ


様々なパターンから気に入って購入した2種のストライプの生地は
コットン100%ですが、
その滑らかな手触りはクッション、ピローケース、ナプキン・・と
作れるものが思わず浮かんできます

1番使い勝手の良い大きさのまたまたバックを作ってみました

イアン・マンキンの布地バック


これは会社でのちょっとした外出時に用いている
小さめのバックです

しっかりとした生地なので
ちょっと重ための鍵やお財布を入れてランチ外出時に使っています

ちょうどキャス・キッドソンのキッズバックの大きさです

もう一つのストライプはまだ何も作っていませんが、
クッションカバーも良いな〜と考えています

クッション


日本からもオーダーができますが、
先ずは手触り、デザインをご自身で確かめて・・・
先ずは小さな布から購入しても宜しいのではないでしょうか・・?

また、手作りで出来るものは様々だと思いますが、
これからの季節
こんな可愛らしいソックスもイアン・マンキンの作品にありました

クリスマス・ソックス
イアン・マンキン サイトより


彼のデザインするストライプやチェックは
年齢、性別を越えて幅広い方々にお薦めできる英国ファブリックだと思いました

もしかしたら・・昨今男性へのプレゼントにも喜んでいただけるかもしれません・・












タータンチェック



最初は上記のタータンチェックの端切れを
エディンバラのおみやげ物屋さんでの購入から始まりました


その時はクッションでも・・なんて、思って数年経ち・・・

でも、いつかはちゃんとした何かになるのではないか・・と期待しています


タータンチェックの端切れ



出来上がるものを想像して楽しむこともできるし、
もちろん、デザインを見るだけでも楽しい!

そんな1枚の布にこだわってみてはいかがでしょう





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