今月のお薦め本

  



  〜2009年 9月・10月〜

秋の長雨は例年ならば9月のお彼岸のとき
しかし、その季節がちょっぴりずれ込んで
今年は10月始めの長雨になりました

そして、2年振りという大型台風に
私達の生活に大きな傷跡を残し・・・
秋真っ盛りの旅出発の方々には
とにかく航空機が飛び上がっても飛行機が成層圏に達するまでは
どきどきの出発を余儀なくされたことと思います

大切な旅の思い出が無事にお帰りになったであろう・・今にしてみれば
苦い思い出になっていらっしゃらないことを願っています

何時の時代も私達が様々な場面で「叶わないな〜」と思い知らさせるのは
『自然の力』

逆らう術は現代でも難しく、正しい解決方法は見出せないもの・・・
せめて、大切な旅の時は特に
“良いお天気に恵まれますように!”と願わずにいられません

今月ご紹介の1冊も来るべき旅に備えて
一つの指針になれば幸いです






  



【かわいいイギリスの雑貨と町】


かわいいイギリスの雑貨と町



大段 まちこ・堀江 直子 著 ピエ・ブックス ¥1,900+税 2008年4月初版







正しく「女の子」のための1冊!

元々雑貨好きなこともあり、
“雑貨”と言う文字を見たら先ずは手に取ってみる・・・
パラパラとめくって見る・・・

あっさりとした表紙からは見受けられないくらい中は写真がたくさん!
もうじっくりと読まないわけにはいきません

著者はお二人になりますが、
後ろのページを見ると
これまた表紙に劣らないくらい
あっさりとしたお二人の経歴が・・・

“大段 まちこさん”
写真家
神戸生まれ
ネコ好き、イギリス好き

“堀江 直子さん”
スタイリスト
千葉生まれ
ネコ好き、旅好き、花柄好き

何と!お二人の好きなものを足して2で割ったくらい同じ!
ネコ好き、イギリス好き、千葉育ち、旅好き、花柄好き

そんなお二人の御本ですから、開ける前からわくわくします







目次を見ると
「紅茶まわりのかわいいものたち」
「イギリスの伝統あるものたち」
「ひと目ぼれのお菓子とパッケージたち」
「おいしかったお店、もう一度行きたいお店」
「イギリス的“デイリー”」と
大きく5つのカテゴリーに分かれています

しかし、彼女達は訪れたそれぞれの場所は
ロンドンとコッツウォルズに多く集中しています

ですから、最も興味深い2つの地区から
目次の通りの案内や見て楽しい写真がたくさん詰まっています






「紅茶まわりのかわいいものたち」は
最初のページをめくると
目に飛び込んでくるのは宙に浮かぶティーカップ

ロンドン橋たもとに位置する
ロンドンの胃袋・ボローマーケットに隣接するとおりにあった
“Shipp's tea Room”

あった”・・というのは
今年9月にこのTea Roomを目指してこの界隈へ行った時
すでに3ヶ月前に違うショップに代わってしまい
実際は目にできなかった“宙に浮かぶTea Cup”


新しいチーズショップ
新しく代わってしまったイタリアチーズショップ


本書紹介からは可愛い店内と英国のお茶の時間には欠かせない
焼き菓子、カップケーキやきゅうりのサンドイッチ、
薄手の繊細なティーカップに注がれたお茶の写真に
どうしても・・どうしても・・このショップへ行きたかった・・・

どこかに移転したのか?と
新しいショップスタッフに尋ねても当然のように解らず仕舞い・・・

そのTea Room店内の様子は現在本書から伺うのみになりました


そして、「紅茶まわりのかわいいもの」
イギリスの家庭で最も多く使われているティーポット
通称“ブラウンべティ”
ころんとした深い茶色のかわいいポット

いつか日本の自宅でも使いたいな〜と思いながら、
小間物屋さんで見かけた時
やっぱりこれはイギリスの家庭が1番お似合いと
せっかく手にしたポットを手放した思い出深いもの

長い旅の間に数え切れないほどドアを開けたアンティークショップで
これまたたくさん見たものは
やっぱりティーカップ&ソーサー
しかし、持ち帰れないと思い泣く泣く諦め
その次にたくさん見たのはティースプーン

本書ではそのかわいらしいポットやスプーン、カトラリーを
まるでショップ内で見ているような写真が数々登場します

そして、余り目に留めていなかったお茶のティーパックの形の数々
こんなにあったんだ〜






イギリスの伝統あるものたち
たくさんの方々が
数多くなるものをご紹介していますが、
彼女達の目に映ったものは
文房具やテーブルウェア、ブランケット・・そして、“ヘンリー!”
これはイギリスの家庭などでよく見られる
とても可愛い顔の・・なくてなならない1台
「掃除機」

赤や黄色、青と色も幾つかヴァリエーションがありますが、
最も可愛くて人気があるのが赤!
こちらもしっかりと本書に収まっています
是非!ご覧下さい!



「ひと目ぼれのお菓子とパッケージたち」からは
見ていても嬉しくなるくらい素朴な英国風ケーキ
おフランスのような華やかさも見た目の美しさも負けてしまうけど・・
濃いミルクティーに合うのはこうした焼き菓子・英国のケーキ

おフランスの繊細に見えるケーキたちはコーヒーの方がお似合いです
バナナケーキやアイシングの掛かったカップケーキなどは
断然!ミルクティー!

そして、ティールームでゆっくりと時間が取れない旅行者の皆さんには
買い物のアミューズメントと言っても良いと思っている
スーパーマーケットにはパッケージを見てるだけでも楽しい、
英国お茶の時間に合わせたクッキーやティーケーキが驚くほどに数多くあります
(一押しは何と言ってもジンジャービスケット)

昼間に吟味して購入後、
お宿の部屋でゆっくりとお茶でいただく楽しみも英国旅ならではの特権

毎回その時間を1日の終わりの楽しみにしている私としては
そのようなお菓子の写真だけでもわくわくします
次回はこんなパッケージのお菓子を探してみよう!と・・・


「おいしかったお店、もう一度行きたいお店」
こちらはりっぱなガイドブックに匹敵するほどの充実さ!
一人旅でも二人旅でも個人旅行者にとっては大事であり、
最も楽しみでもあるお食事や
絶対にパッケージツアーでは行くことのできない
ご自身の興味ある個人ショップの数々は
著者の好みと自身の好みが少しでも近ければ
紹介してくれている情報は心強い後押し

案内の通りに進むだけでりっぱな観光にもなりそうです

今まで訪れたことのない地区やショップの数々は
旅の期待を大きくしてくれます
是非こちらはご自身の目でご覧になっていただきたいな〜と思うのです





そして、最後は「イギリス的“デイリー”」
私がロンドンに滞在していて
真っ先にここに住む人々を羨ましく思った一つに
お花屋さんのでお買い物

普段は余り買う機会がなく
何となく眺めて済んでしまうお花屋さんを
この国を歩くたびに見かけては
“買って行きたいな〜”と・・・

短い滞在では宿のお部屋に飾ることも簡単ではなく
結局はそのお宿のホストさんたちへのお土産になってしまう・・・お花・・・
そんなお花のマーケットが休日毎に開かれていることに
心からその羨ましさが倍増したのは言うまでもないことでした

ここでは、そのフラワーマーケットから始まり、
“香り”“オーガニック”“キャットフード”など私の大好きなものたちが
著者達と同じようにわくわくさせてくれたようです

日常の生活の中では欠かせないものたちでも
やっぱりお国が違えば、
それらをすべて丸ごと持ち帰ることが出来きず・・
私達の国でも同じものはあるんだよ、とつぶやきながら
最も“外国”と感じるものたち

香りもオーガニックも大事な家族の猫達のご飯も
その違いに目を見張り、ついつい手にしてしまうもの

香りは正直強すぎるなーと感じたり、
オーガニックもここまではちょっと・・と躊躇したり、
そうして、もしかしたら、と期待を持って少し持ち帰ったものの・・
においを嗅ぐまでで口の中には入れてくれないキャットフードの数々

その他にも衣類、生活用品など写真を見ていると
どこかで目にしたものばかり

もう一度次ぎの旅でも会えるかもしれない、と・・またまた期待してしまうそうです





そして、巻末にはご紹介しているショップなどの案内が全て記されています

日々陽が短くなり暖かいお茶がより美味しくなる夜に
こんな“かわいいものたち”を眺める時間がきっと至福に思えるでしょう

どうぞ、次ぎの旅のご参考に少しでもなれば幸いです







こちらのページに関しては、全て私の独断になります
  お読みになっていただいた後のご感想は、
  皆様それぞれに感じることに相違があるかと思いますが
  少しでもお楽しみいただけたら幸いです
  



  





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