今月のお薦め本





〜 2009年 7・8月 〜


今年は日本では“冷夏”で西瓜が売れない・・と言われながらも
まだまだ残暑厳しい折です

今年の英国もきっちりと暑いときは暑く、
涼しい日、たまにあり・・と伺っていました

先日図書館へ行ったら、
カウンターで中学生らしいお嬢さんが
(本来はそこではお勉強してはいけません、スペースです)
せっせと夏休みの読書感想文の宿題でしょうか?
お隣で雑誌をめくっているお母さんと思しき人を
ちらちらと横目で見ながら時々止まるペンと格闘していました



もう「夏休みの宿題」から遠ざかって幾星霜・・・
そう言えば学生時代の読書感想文って
好きな本を読めるわけではなかったから
やっぱり“お勉強”としての難しい、難解な本が指定されていましたっけ

だから、その呪縛から解かれたときの読む本数はうなぎ登りになりました
何を読んでも楽しくて・・言われもしないのに
その時の方が逆に文学物にも手が伸びましたっけ・・・
(まあ、読みやすい物に限られましたが)

今はそんな懐かしい時代を経て
気がついたら本の山に埋もれ始めています

そして、自分の好きな本のキーワードが何時しか
“旅”“英国”が含まれていることに気づくのに
長い時間は要しませんでした

今月もこれから旅に出かけようとする方々へ
ご紹介する1冊が
ほんのちょっぴり旅のヒントが隠された本になれば幸いです
まだまだ暑い夏!
涼しい図書館の片隅で
夏休みの宿題に追われる学生さん達に混じり
のんびりそんな本(雑誌でも)をめくって居られたら・・・
それが“大人”の最大の楽しみでもあるでしょう







ロンドン

〜 地元みたいに遊ぼう!〜

ロンドン 地元みたいに遊ぼう!


木内 麗子 著 メディアファクトリー ¥1,100+税  2008年07月初版




とにかく楽しい1冊です!
しっかり個人旅行をされる方々にきっぱりと真っ向から
自らのご体験と生活の中からロンドンをご紹介しています

旅へ持って行くもの、
スケジュール作成のお手本、
ロンドンを観光するのに要する時間配分まで
かゆいところに手が届いているって感じです!

確かにこの「時間配分」については中々ご案内をしづらいもの
何故ならば本を手にする方々はどんな状況で
どのような手段を使われるかなど・・
様々な要素によって違うから


だから数多い個人旅行向けのガイドブックでも
季節によったり・・などなどと
一線を記して差しさわりなく(如才なく?)
案内するしかできないことを
のっけから“とにかくこんな感じっ”てな調子で
知りたいことをストレートに伝えてくれています


ロンドン暮らし5年目、と
ご案内帯にありました

その、ご紹介欄を見るとその肩書きは
「イラストレーター」「雑貨アドバイザー」
木内さんはそう書かれていらっしゃるけれど
実はよう〜〜く見ると
結構様々なガイドブックにもご参加されていらっしゃって
尚且つ広範囲の英国に関しての催し物にもイラスト、
講演会と幅広くご活躍のこと
今でで気づいていた著作の他にも
本当にこんなにたっくさん!
ご参加されていらっしゃったこと・・・(失礼ながら)驚きました
詳しいお仕事内容は下記サイトをご覧になっていただけると
「そうそう、目にしていたあのイラスト!あの記事!」と
お気づきになることと思います

reiko homepage top

  


さて、本書は最初に拝見した時
この真っ赤な表紙に
左端に描かれている女の子がほのぼので
(何となく“たりほ〜”と鼻歌が聞こえてきそうでしょう・・?)
パラパラとめくると中は色鮮やかなイラスト(漫画)が満載

しかし、その内容はサブタイトルの
〜地元みたいに遊ぼう〜とは言っても
先ずは遊びに行くためのノウハウから・・
(前述の持参品、スケジュール作成などです)
今までの個人旅行向けガイドブックより
肩の力抜け抜けのスタートが返って頭に入りやすい!
そして、重要点はきっっちり押さえている!


何度出かけても持っていく荷物、
スケジュールの立て方に
帰国してから後悔すること毎度の私も
本書から、うん、うん、そうだ!と何度膝を叩いたことかっ・・・

文字数が多いと昔から何となく欠伸が出てくるのは
夏休み読書感想文が大嫌いだった私を
この季節、何となく思い出させるのは
やっぱり好きな旅のガイドブックとて同じこと
増してやこの暑さの時期・・
文字ばかりでは頭に入らん!という私と同じお考えの方々には
うってつけの楽しいガイドブックの1冊です




先ずロンドン滞在するための
“1週間の旅じたく”から始まり
“旅の1日プラン〜平日・休日”
“地下鉄”“宿”“スーパー”“マーケット”“食”“スィーツ”“美容”“観光”
巻末には
“ロンドンイベントガイド”“MAP”
確かにこれだけの情報で1週間のロンドン滞在はばっちり!


このままご紹介のコースを実践しても楽しいし、
はたまた行ったことがあるなーと思ったところは
次々にご紹介しているスーパー、マーケットなど応用が効きます

ロンドンの街での足はやっぱり旅行者には何と言っても
地下鉄が便利
一見複雑そうに見える路線も東京の複雑地下鉄路線より
よっぽど解りやすい(見やすい)表示だと思います

そして、都会でのお宿も以前は私も頭抱えていたロンドン

ついついB&Bのご紹介があると目が行ってしまう・・・
ここでも行ってみたくなるお宿をご紹介してくれています
(やっぱりこれってロンドンでは凄く貴重です
だから、そんなお宿があると
ついついご紹介してみたくなる気持ちはまったく同感!)

そして、絶対行ってみたいその国のスーパーマーケット!

実はこれってパッケージツアーご参加のお客様でも
1番ご要望の多い行き場所
でも、時間の限られたツアーでは
なかなか満足できる訪問はできません
だって、スーパーマーケットって
その国を知るには1番手っ取り早く、
尚且つ自分の日常と比べて理解できる範囲が広いから
何を見ても、ストレートに楽しいアミューズメント!・・だと思います

どれが美味しいんだろう、
普段この国の人たちは何が好きなんだろう・・
目にしたことのない物達が一斉に入ってきます

ちょっとくらっと来たら、
このページから個人差はあれ、同じ国出身者として間違いがなかろう・・という
幾つかの先人としての選択肢もご紹介しています

続くロンドンの中でも
忙しい旅行者には嬉しいテイクアウェイのお店
大流行のオーガニックのお店
行って見たいショップが沢山あります

そして、私には今まで余りご紹介できなかった
“コスメ”(お化粧品)について

誰でも空港免税ショップへ行けば手に入るものではなく
「生活密着型」とでも言うのでしょうか・・?
毎日過ごしていて、
ふとした時に感じる不自由さをカバーしてくれるような・・
女性ならそんな自然に欲しくなる英国ならではの
コスメティックを教えてくれています

乾燥している夏場に私自身もたまに欲しくなり
(日本は蒸し蒸しだから、つい忘れます)
英国のマツモトキヨシ
(松戸市民はマツキヨとは決して言いません)よろしく
Boots(ドラックストア)で座り込まなくても良いんだな〜
今度試してみよう!と思ったもの、
そのご紹介にわくわくしました!
是非どんなものかは本書でお楽しみくださいませ!

などなど・・・
全体的には女性向きの案内が満載ですが、
男性でも軽く読み応えある内容も多々あります

巻末の地図はちょっと解りづらいかもしれませんが、
そこは!そのためにもっと解りやすいロンドンの地図は無数にありますので
他の地図でご確認されても宜しいかと思います

何度かロンドンを訪れたことのある方々でしたら
充分理解できると思いますが、
万一ご心配の方々は・・ご相談くださいませ



解る限りにおいてご説明できるかと・・・

しかし、まだご旅行の計画はないわ〜とおっしゃる方も
木内さんの可愛らしいこの1冊は
あっと言う間に時間が経ってしまうこと然り!

どうぞ、まだまだ残暑厳しい昨今に
その暑さ忘れるくらい面白いロンドン案内本としてお薦めします









こちらのページに関しては、全て私の独断になります
お読みになっていただいた後のご感想は、
皆様それぞれに感じることに相違があるかと思いますが
少しでもお楽しみいただけたら嬉しいです




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