今月のお薦め本






  〜2012年 9・10・11・12月〜



今年も早いもので残すところ数日となりました

昨年の東日本大震災の悲劇から復興へ
私達の意識も様々な場面で大きく変わった1年でもありました

そう思い返すと何時にも増して早く過ぎた1年で
その大事な時間に何がやり遂げられたのか・・・?と問う・・
そんな今月でもあると思います

この年自分として悔いのない1年を過ごせたか?
遣り残したことはないか?・・・
もし遣り残しがあるとすれば
まだまだ間に合うかもしれません

駆け込みであっても達成感を得られることに早いも遅いもありません
限られた時間の中で如何に後悔せず過ごしたか・・
その“限られた時間がこの1年”だと考えればよいと思います

できることから一生懸命、何時にも増して感じた1年でした




そんな年を悔いなく過ごした自分へのご褒美が
やっぱり!大好きな旅になります




“物”として目に見えるものが残るわけではありませんが、
日常を離れた異国の場所での場面は
その人だけの特別なプレゼントになります

すでに年末年始にかけてご旅行にいらっしゃる方々も
これからご計画を立てられる方々にも
ご紹介をするこの1冊が
旅において少しでもご参考になれば嬉しいです

どうぞ、良い年の瀬を!

まだ早くはありますが、
今年も大変お世話になりました

おかげさまでこのお薦め本では
本年の最後のページを無事に作ることができました

サイトへ訪れてくださる皆様に深く感謝いたします









秘密のロンドン50


山本 ゆりこ 著 発行元 毎日新聞社 ¥1,900+税 2012年6月初版




最初に目を惹いたのは実はこの表紙
グレーとブラインを出して2で割ったようなカラーに
白抜きの文字のみ

大人っぽい!と思いました!


今回ご紹介するのは元パリ在住で現在は福岡にお住まい
菓子・料理研究家でいらっしゃる山本ゆりこさんの最新著作本です

以前こちらでもご紹介させていただきました
「ヨーロッパのお茶の時間」と同じ著者さんで
パリについて、ヨーロッパのお菓子について
数多くの御本を発表していらっしゃいます

パリでお暮らしになっていらっしゃった頃から
約3時間で行けるロンドンはとても近く
足繁く通ったそうです

また、焼き菓子がお好き、という著者には
煌びやかなパリのお菓子とは違った
素朴な英国菓子がさぞかしお気に召したことと思います

そして、英国には世界に誇るお茶とお菓子の最高傑作な時間
「アフタヌーン・ティー」の生まれた国





本家本元でこちらもお気に入りのアフタヌーン・ティーが
幾つかご紹介されています





そんな山本さんのこの本の冒頭は

「・・略・・初めて口にした本場のミルクティーが、
身震いするほどおいしくて・・・略
・・・・焼き菓子一つ一つにも感動した・・・

略・・・食の世界では、イギリスはおいしくないという悪評をくつがえすべく、
モダン・ブリティッシュというムーヴメントが起きている真っ最中・・略
・・ロンドンは新しい文化をスポンジのように吸収している・・・」

菓子・料理研究家の方からこんな言葉が出てくることに
“パリも好きだけれど、やっぱりロンドン贔屓”という私には
こんな嬉しい言葉から始まっていました


湖水地方の小さなティールームで
焼き菓子代表の“スコーン”とクロッテド・クリーム&イチゴジャム


イギリスの食については私自身もこの20数年間に
こんな大きな変化をするとは・・・
正直思ってもみませんでした


ポークのアップルソースがけ
イギリス料理の定番“ポーク&アップルソース”
付け合せも野菜が多い



しかし、それは旅人である私達には元々見えていなかった
大英帝国の持つ隠れた力だったに違いありません

何故ならば山本さん御自身もお感じになってらっしゃるように
ご紹介されている“とっておきの1軒”は
創業何十年、とか歴史ある老舗のお店も含まれています


老舗のフォーナム&メイソン
その内の1軒フォートナム&メイソン



また、お薦めされていらっしゃるショップの幾つかは
私個人が好きなショップも数軒あり、
おこがましいながらも・・・
ちょっぴり山本さんと気持ちが通じ合っているようにも思えて
本のページをめくる度
大好きなお店や場所が出てくる度に
“へへっっ”と
忍び笑いが出てきます

ロココ・チョコレート  ロココ・チョコレートの店内ディスプレイ
マリルボーン・ハイストリートの“ROCOCO CHOCOLATES” 
こちらのチョコも美味しいーーっ!



本書は著者の専門でもある
フードショップ/カフェ/ティールームの紹介は19軒
レストランは11軒、
雑貨屋/アンチィークショップ/各種専門店は10軒、
複合店4軒、
公園/博物館は3つ、市場3つ、
おすすめのお土産が買える店7軒と
多種多様にコンテンツが分かれておりますが
「食」関係が多いことも
私達にとっては嬉しいガイドブック


食のガイドが有難い!


何故ならば、ロンドンの観光地は様々なガイドブックがすでに存在しています

しかし、個人旅行において
最も現地の生情報として欲しいのは
“食・住”

勿論、見所も重要ですが
寝る場所、腹を満たす処は旅において切っても切れない、重要課題です




そして本書では正しくその“食”が多くちりばめられている・・・

上記のショップや場所が
ロンドンのエリア毎に
中央、東、西&南、郊外と見やすく分かれています

ロンドン滞在中にその地区での観光を予定している時は
この山本さんの御本から
もう1軒、と素敵なショップに立ち寄ることもできますし、
また知らなかった食事場所へも行くことができます




限られた時間の中での観光ですから
やっぱり誰かが・・そして、もし食事だったら
「食」のプロ、とも言うべき方のお薦めであれば
“美味しい食事場所”であることは言うまでもありません!


“Soup of The day”は女性のランチにぴったり!


そして、必ず目を通して欲しいのが
各エリア毎に収められた
“中央エリアの歩き方”、“東アリアの歩き方”
それぞれに左1ページに収められた案内

「50」の中には入っていませんが、
掘り出しものの案内にわくわくします

例えば、今まで何度も通っていたお気に入りのショッピングストリートを
1本横道は入っただけで
お薦めのショップがありますよー、とか

曜日によって開かれるマーケット情報とか・・・

この1冊でロンドンに1週間滞在していたら
充分なくらいの情報が載せられています!

雑貨、ティープレイス、レストラン、マーケット情報

既存のガイドブックに1冊を足すとしたら
この本書かもしれません











ご紹介する1冊が皆様の旅を少しでも幅広くしてくれる・・・
そんなページになれば良いな〜と・・

旅のガイドブックには載っていなくても
ほんのちいさな記事が

時として“ダイヤの原石”にもなることも・・・

個人旅行を愉しむちいさな指針の一つになってくれることを願っています





ご意見、ご感想をお待ちしております




03年 9月 10月 11月 12月

04年 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

05年 1月 2月 3月 4月 5月 6・7月 8月 9月 10月 11月 12月

06年 1・2・3月 4.5月 6月 7月 8・9・10月 11月 12月

07年 1・2月 3・4月 5・6月  7・8月 9・10・11月

08年 1月 2・3・4・5月 6月 7・8月 9・10月 12月

09年 1・2月 3.月 4.5月 6月 7.8月 9・10月 11・12月

10年 1・2・3月 4・5・6月 7月 8・9月 10月 11月

 
11年 10年12・11年1・2月   3.4月 5・6・7・8・9・10月  11・12月

12年 1・2・3月 4・5月 6.7.8月



 


Top New ページのTop