今月のお薦め本







  2017年 1月 



2017年も早いものでもう1月も残り僅かとなりました

あっという間に新しい1年が始まり、
もうあと残すところ11ヶ月って・・・・
早くないですか・・?


今年はどんな新しい本がお目見えして
何冊読めるだろう!と
毎年この時期はわくわくします


今年も1冊でも多く、
沢山の本を読みたい!!

本にどっぷりはまる・・



先ずは今年初めの1冊目のご紹介は
人気ブログが本にまとめられた、
久しぶりに抱腹絶倒したイギリスに住む女性の1冊です

笑いだけでなく、
ウェットに富んだ文章は読みやすく
本の厚みもなんのその!
あっという間に読み進められます!!

「初笑い」という意味でも
「初泣き」にも!
年の初めにこの本を読んで良かったな〜

是非、同じくした気持ちに少しでもなっていただければ本望です

どうぞ、今年も宜しくお願いいたします











:: イギリス毒舌日記 ::
MY UNDELIGHTFUL ENGLAND DIARY


イギリス毒舌日記

ウィトモ/ wiltomo 著 発行所 潟純jブックス ¥1,200+税 2016年6月23日発行




この本は本来「旅」において
失礼ながら参考になるか・・?と問われれば
「否!」と即答できる1冊です

副題にもあるように
ウィルトモさんご本人のイギリスでの生活、
「私のまったく楽しめないイギリス日記」





イギリス(スコットランド?)人のご主人様と一緒に
2006年に渡英して生活をする
日本人の奥様の日々の生活を綴ったブログが
本としてまとまったもの




また、多くの日本人が住むロンドンやエディンバラのような
大きな街ではなく、
湖水地方の北へ更に行った町
カーライル、という場所も
実は私にとっては馴染みのある町

2014年に世界遺産でもある
まだ日本では余りメジャーではない「ハドリアヌスの城壁」へ行く
玄関口の町、カーライル



カーライルの町
ハドリアヌスの城壁へ向かうため
バスを乗り継いだ町、カーライル
バスの乗り継ぎで
トイレを探してショッピングモールまで行きました



なかなかこの町の名前が出てくる機会が少ないこともあり、
この本の舞台となったいたことに
何故か親近感も増しました

湖水地方からこの町に入った時には
“ なんて、都会!”と思ったのですが・・・




本書は「はじめに」から始まり
5つの項目に分かれた構成になっています

1つのお話が大体見開き4ページから3ページほどなので
読みやすく、
また著者の出身が関西、ということもあり
語り口が軽快な関西弁
なんと!対するイギリス人の口調も関西弁
(の、時もあり!)

関東人の私には
もうそれだけで笑えてしまうのであります!!

とにかく読みやすく、
どの章も身近なテーマばかりなので
もちろん、日本とイギリスの違い、
土地柄の違い、考え方の違い・・盛りだくさんのてんこ盛り!



笑いのマトリョーシカ!

しかし、テーマにより
涙もあり、
考えさせられることあり・・
時間を忘れて読み進められます


では、最初の第1章から

Chapter1.LIFE DIARY
暮らしの日記



海外に住む友人・知人は
日本の医療機関は最高だ!と
よく絶賛しています

カナダに住んでいた友人は
虫歯になったら
航空券代を使っても日本で治療する!と!
実際に実行していました

イギリスの医療機関もご多忙に漏れず
最初の1項はこの“イギリスで医者に行くには”

うわさには聞いていましたが、
本当にこんなに手続き、時間がかかるって・・
「イギリスって医者の数が少ないの・・?」

・・まあ、国民性、と言う感じが読み進めるうちに感じます・・

次々に爆笑してしまう、
“漢字の間違い”、
“最寄のバス停”、“自分で吸引”

中には家族やご近所とのエピソードもあり、
著者の困惑振りにうなずけてしまう

身近なことだから一人で「うん、うん」と
首を振ってしまう自分にも気づきました



Chapter2. FOOD DIARY
食の日記




もう世界の食事、という中でも
笑える国として
イギリスの名前が出ないことはないでしょう!

確かに素材としては逸したことはないはずなのに
どうしたら、こんな料理になるんだろう・・という
エピソードが無数出てくる国、イギリス

それでも、「美味しい」ものは沢山あるのに・・

確かに町中で「どこであんなにでかい服売ってるの?」と思うほど
すれ違うイギリスの国の人々の肥満ぶりは半端ではない!

それがこの日々の食事からなのは
一目瞭然!

この章から1番納得がいったのは、
“油ギトギトのフライド・ポテト(チップス)は野菜”だと
信じている人達がいること




また、爆笑したのが“オーマイガットと言う”
日本では中華でもお馴染みの「かた焼きそば」の麺

これは具と混ぜて通常は食します

しかし、麺だけを食べ、「とても危険!!」

そりゃ、そうです!
口の中にささるって・・・

あれだけ、中華のお店が多いイギリスでも
まだまだ難しいメニューが沢山あるんだな〜



Chapter3. WORK DIARY
仕事の日記




お子さんがいても
働く場所を探す著者が
その仕事を手に入れるまでのこと

その職場での様々な要求や上司、仲間&お客とのやり取り

“生”の声、というのは
とても臨場感があります

確かにたまに行く
デパート(著者の職場)のスタッフが目に入ると
「そういえば」と思うこと然り

彼らはそんなことを考えているからこその動きなのか・・と・・

1週間の店員さんたちのルーティーンが笑えます

そして、様々なお客さんとのやり取りの中で
1番苦労するのは“言葉”

特に北に位置するカーライルは
もう少し進めばスコットランド

当然スコットランドからもお客さんも稀に来ます

もう、言葉が違う!
英語とちゃう!!
(と、思わず私もにわか関西弁!)

我国日本でも本州北に位置する県の言葉や
九州は南も南に位置する県の言葉は難しい・・

それを思うと言葉の壁も
東京タワーの如くハードル高いやろな・・・

お客さんの中にはきっつい人もいます

それでも、著者の日々の奮闘振りは涙を誘います

日本の職場を頭におくと
??だらけ、も炸裂するけれど・・

クリスマスや大晦日、閉店の折
愛すべき職場の上司と仲間との交流には
これって日本にはない楽しさだな、良いな、と思えるのは
著者の日々の努力の賜物ではないでしょうか




Chapter4. KIDS DIARY
子育ての日記




現在お二人のおこさんのおかあさんでもある著者

出産からして日本では余りポピュラーではない
イギリス方式

日本の医療システムに慣れてしまうと
まったく、ま逆にも思えるイギリスは
果たして如何に・・

妊娠してから2人目のお子さんの出産まで

そしてご多忙に漏れず成長に合わせた
子供達のお誕生日会

これは世界共通の最も大事なイベント!

しかし、場所はイギリス・カーライル

中々目の離せない行事となっています



Chapter5. FAMILY DIARY

家族の日記




最後は著者がイギリスに住むことになった最大の理由の一つ

それはご主人のご両親との生活であったこと

日本では当たり前に思う
年老いた親達の介護や同居

しかし、イギリスではそのような感覚はまだまだ少数派

そんな中を言葉や文化の違い満載のイギリスで
ご主人のご両親との同居を希望した著者は
「なるほど〜」と・・・

そして、また特に義父様は古き良き英国紳士

気持ちがとても大きくて、包容力のある、
心優しい味方でもありました

義母さんも中々味のある方
でも、読み進むと如何にも想像できるイギリス主婦

そして、何よりも笑えるエピソード満載の
長兄家族(主に嫁)、次兄家族(こちらも100%嫁)は
本当!?と驚きながら
イギリスとイギリス系オーストラリアなら「居る!」

どうしたら、そんな発想ができるのか??!
言葉にして出てくるのか!!??

周りはたまったものではないけれど
身内である以上
(特にご両親には)迷惑この上ない人達

それでも“縁”というのは恐ろしいもので
一旦家族として成り立ってしまったら
いくらそれが別れたものであっても
何かの折には一生付きまとう・・・
恐ろしいことである

日本では「鬼嫁」と称される2人の義姉





ダブル鬼嫁に対し、
心大きな義父達は今日も困惑しながら奮闘

そんなお義父さんが
唯一の女の子の孫である著者の長女の名前に
(全て孫はそろいも揃って、男の子だらけ)
ラブリーな名前をこっそり口した時は
正に“ 愛すべきお義父さん!”
膝を抱えて笑いました!!

その義父を見送った最終章は涙なくしては読めませんでした・・

その後の義母さんとの生活も現在ブログに発信中

現在更新中のブログも目が離せません

本書の最後に著者のあとがきになる、
“ おわりに ”の数ページは
おそらく進行中でもある
家族のその後

日本の両親への思い、
そして、「住めば都」という言葉の重み

著者の今までの思いが全てこの数ページに集約されて
この1冊が単なる人気ブログのまとめではないことに気づきます

言葉にすれば短いもの
けれど、これほどの言葉もないでしょう・・

「住めば都」

ここまで言えるまでどれだけ涙を流したであろうこと、を感じます

異国の地で新しい根を生やし、
そしてそこで生きていく、ということを実践している人の言葉の重みは
旅をして通り過ぎていく時間とは違います

改めて、生活と旅の違いをまざまざと知る1冊にもなりました

共通項は「イギリス」だけですが・・・

旅することにおいて、
この生活を知る、ということを
どこか頭において向かうことも良いな〜と久しぶりに思いました

是非、1度手に取って読んでいただくことをお勧めします













このページでのご意見、ご感想をお待ちしております
少しでも楽しんでいただければ嬉しいです







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